石井菊次郎

いしい　きくじろう
Kikujiro ISHII

学習院大学理学部化学科教授

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専門： 物理化学 (分子集合体の科学)

担当科目： 物理化学Ⅰ，Ⅱ・化学実験３・物理化学特論Ⅲ（大学院）・ほか

住所： 〒171　豊島区目白 1-5-1　学習院大学理学部

電話： 03-3986-0221 (内線 6425)

fax: 03-5992-1029 (理学部事務室)

e-mail: kiku.ishii@gakushuin.ac.jp

研究テーマ・研究論文 Research Topics, Recent Publications

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　　最近の発表論文 Recent Publications

著書の宣伝 About One of My Publications

石井菊次郎「物質構造の基礎」 (共立出版、1998)　\1,900

　学部学生の方むけに、物質構造の現代的な概念をやさしくまとめました。1編「分子と原子」、2編「結晶」、3編「興味ある物質構造」という構成をとり、1,　2編では基礎的な問題をまとめ、3編では発展的なことがらとして，液体・液晶・アモルファス・表面・微粒子と薄膜，という題材を取り上げました。この本の構成には、私なりの思い入れがあります。化学系の方だけでなく、材料物性などの分野を志している方などにも、ぜひお読みいただきたいと思っております。

研究論文以外のその他の著書 Other publications other than research papers

上野信雄・日野照純・石井菊次郎「固体物性入門」 (朝倉書店、1996)　\2,500

日本化学会編，小谷正博ほかとの共著「第5版実験化学講座，基礎編Ⅱ，物理化学（上）」 (丸善、2003)　\4,200

濱田嘉昭・菅原正編「現代化学」 (ＮＨＫ出版、2013)　\3,000

　　　　　機能性物質の化学に関する４つの章を執筆

自己紹介 About Myself

　私たちの化学科の物理化学グループを一緒に運営してきました飯島孝夫先生と小谷正博先生がすでにご退任になり，岩田耕一先生と河野淳也先生を新たにお迎えして，物理化学グループは新しい時代に入りました．
　当面私は，化学科２年生の講義科目「物理化学Ⅰ・Ⅱ」と化学科３年生の実験科目「化学実験３」を主な担当科目とし，お二人の若い先生とともに物理化学分野を支えていきます．
　私たちの化学科の講義は、多くても60名ほどの学生の方を対象として行いますが、それでも沢山の方に一度に話をするのでは、考えていることをなかなかうまく伝えられないことがあります。実験の時間に、学生の人たちと個別に接する時間を多くとりたいと思っています。
　研究の上では、多数の分子が集まるときの構造と、その中における分子の運動に興味をもっています。物質としては主に、ベンゼンやその誘導体などのような簡単な有機化合物分子からなる系を研究しています。実験手段としては、物質にレーザー光を照射したときに散乱される光のスペクトルを詳細に解析するRaman分光法や、赤外線吸収やＸ線回折なども用います。過去約20年、極低温で分子の運動が凍結されてできるアモルファス状態と、温度上昇によりそれが過冷却液体状態や結晶状態に変化していく過程をラマン散乱やレーザー光の干渉により研究してきました。また、超臨界流体における分子集合状態の「ゆらぎ」や溶媒和などについても興味をもち、ラマン散乱による研究を行っています。さらに，強磁場の中で起こる液体中の分子集合状態の変化についても興味をもち，液体の粘性率の変化や屈折率の変化に挑戦しています。純水の粘性率は10Tという強磁場の中でも一万分の１以下の変化しか示しませんが，たとえばアルコールは，一万分の７くらいの粘性率の増加を示すことが分かってきました．これは，磁場中でアルコール分子などが集まりやすくなることを示しているものと現在考えています．
　物理化学という分野の研究は，物質の種類によらない一般的な法則を見いだすことを目標としていますが、実は簡単な分子ですらかなり複雑な系であって、それぞれが立派な個性をもっています。私自身は，化学の面白さはどうもそこにあるような気がしています．

石井菊次郎
学習院大学理学部化学科
Kikujiro Ishii
Department of Chemistry, Gakushuin Univeristy
Tokyo, Japan

　　 kiku.ishii@gakushuin.ac.jp

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