教授プロフィール
江沢 太一(1934年11月 東京生)
e-mail: taichi.ezawa@gakushuin.ac.jp
略歴
1960年 東京大学経済学部経済学科卒業
1967年 同上 大学院経済学部研究科博士課程修了
担当科目
学部 ミクロ経済学II、演習A・B、入門演習、総合基礎科目「経済学A」
大学院 理論経済学特殊研究II
研究分野
ミクロ経済学、企業成長・企業投資、イノベーション論
趣味
テニス・絵画鑑賞(シスレー等)

主要業績
(1)"Optimal Growth and the Envelope Principle in an Aggregative Growth Model"
季刊理論経済学11巻1号(1970年4月)
(2)"On the Uniqueness and Stability Conditions of Balanced Growth Path in Neo-Classical
Two-Sector Models" Journal of Economic Theory Vol.2,No.4(1970年12月)
(3)"An Analysis of the Demand for Risky Assets in terms of Risk Aversion" Metroeconomica
Vol.X X VI Fasc.I-I-III(1974年12月)
(4)"A Model of Growth and Diversification of the Firm",Paper Presented at the
Far Eastern Meeting of the Econometric Society,Tokyo(Octorber 1987)
(5)「企業成長パターンのモデル分析」学習院大学経済経営研究所年報 第1巻(1988年3月)
(6)"A Dynamic Model of Diversification and Net Cash Flow of the Firm" 理論・計量経済学会年次大会報告(1988年9月
京都大学)
(7)「企業投資にたいする利子率変動の効果」理論・計量経済学会年次大会報告(1989年 10月 筑波大学)
(8)「企業の最適成長率とその変動」学習院大学経済論集 第27巻第3,4合併号
(9)「不完全競争と企業投資」同上第31巻第2号(1994年8月)
(10)「需要開発と企業成長II」学習院大学経済論集 第3巻第3,4合併号(1997年1月)
(11)「企業成長の2資産モデル」理論・計量経済学会1997年次大会発表論文 (1997年9月早稲田大学)
(12)「企業成長のモデル分析と計測」(江ロ善章氏と共著)学習院大学経済経営研究所年報第12巻(1998年12月)
学外での活動
(1)アメリカのイェ―ル(Yale)大学にて客員研究員(research fellow)として研究(1972-1973)。
(2)早稲田大学大学院商学研究科にて理論経済学の科目を担当(1976年より1996年まで)。
(3)国際学会での発表(Far Eastern Meeting oft he Economic Societyにて、1968,1969,1970および1987年)。
(4)その他委託調査(通産省など)、官庁研修での講義(自治省など)、他
メッセージ
学生時代、青春時代はすばらしい。豊かな可能性に満ちているからだ。皆さんもこの人生の貴重な時期に実力をしっかり蓄えて大きく発展してほしい。
今、時代は大きく変わりつつあり、新しいタイプの人間が望まれています。求められているのは発想の豊かなオリジナリティに富む人間、自分の頭で判断する人間です。経済・経営でいえばそれはシュンペーターのいう「企業家精神」をもった人間ということになるわけです。
諸君も学力、能力をしっかり身につけ、そして若い時の夢を大事にして、新しい時代を開拓する人間に成長してほしい。
[ミクロ経済の意味]
私の本年度の担当科目の1つは「ミクロ経済学II」ですが、「基礎ミクロ」、「ミクロI」そしてこの授業を通じてミクロ経済学の見方と方法をしっかり把握し、その応用力を身につけてほしいと思います。
現代の経済は基本的に自由経済、市場経済であるわけですが、それは民間主体-消費者と企業、および非営利組織- の自由で創意に満ちた活動によって発展してきました。これからの社会ではその傾向が―屑強まっていくといえるのです。つまり人々は-独立の個人であれ、組織内の―員としてであれ-、自己の判断と責任で選択していくことが益々多くなっていくのです。
このことは各人が多かれ少なかれ自分でリスクを負う、ということですので大変な面もありますが、同時にそれは経験を積むことによって自分の能力を向上させることを可能にするのです。それはスリルもあり、意外性に富み、楽しいことが多いといえるでしょう。
同じことを行うのであれば、リスクは小さい程よいわけですが、リスクを避けることだけを考えて新しい可能性にチャレンジする姿勢をとらないでいると、発展の機会をみずから閉ざしてしまうのです。
今日、個人にとっても企業にとってもイノべイティブな活動、つまり創造的な取り組みの重要性がますます高まっているといえます。従来のままの発想だけでは新しい時代を切り開くことができないからです。
ところで現実には我々は複雑かつ国際化した経済社会の中に生きており、しかもそれは日々変貌しています。このような世界においては国際的に通する―貫性のあるロジックをもつ説明方法や分析モデルが必要になります。たとえば企業価値(Value
of the Firm)の評価についてのネットキャッシュフロー(Net Cash Flow)の重視などがその1例です。クロ経済学はこのような要請に応える上で大変重要な役割を担っているといえるのです。(授業全体のくわしい内容については履修要覧をみて下さい。)
[私の研究テーマ]
私の研究テーマは企業の動学モデル、つまり企業成長、企業投資の分析です。
すなわち、企業(民間企業)が時間の経過とともにどのように成長、発展していくか、あるいは成熟、停滞するかという問題をモデル化して研究することです。このような企業成長には大まかにいって2つのタイプの投資が貢献します。
すなわち、有形資産(設備装置、建物など)への投資(設備投資)と無形資産(広告、研究開発、ソフトウェアなど)への投資(開発投資)が(経常投入とともに)企業成長の高さと型を決定します。これらの関係をモデルで表し、その性質を調べています。また日経の企業財務データ
(オンラインデータベース)を用いてモデルの計測を―部試みています。