■ 新奨学金制度、始まる


 本年度より新たに導入された「学習院大学奨学金」と「入試成績優秀者特別給付奨学金」の推薦・採用状況が学生部より発表された。「学習院大学奨学金」には多数応募があり、定期採用者は236名となっている。一方「入試成績優秀者特別給付奨学金」は採用枠各学部50名のうち、23名が採用となった。

 本年度より「学習院大学奨学金」と「入試成績優秀者特別給付金」の奨学金制度が、新しく導入された。「学習院大学奨学金」は、学費支弁が困難であっても、意欲のある学生に対して学業に専念できる環境を整えようと、大学側が支援する制度だ。「入試成績優秀者特別給付奨学金」は、よりよい勉学環境を提供し、学生の質的向上を図るというのが目的である。

 「学習院大学奨学金」は、これまでの「学習院奨学金」を、人数、貸与額等の面で大幅に充実させたものとなっている。対象者は、本学入学試験に合格し、入学した者、及び2年次以上の在学生。利息は無利子で、授業料と維持費相当額、在学中の貸与総額500万円以内という条件で貸与される。開始したばかりにもかかわらず、多数の応募があり、本年度は合計236名が定期採用となった。募集は定期的に行っているが、家庭状況が急変したと認められる学生には、随時出願を認めることとしている。

 「入試成績優秀者特別給付奨学金」は、学部一般入試における、各学部の上位合格者50名が対象者だ。給付金は、入学後に入学年度の授業料と維持費相当額が奨学金として給付される。本制度の採用者は4学部合計で、23名という結果となった。

 また、本学独自の奨学金の他に利子の有無で「日本育英会第1種奨学金」と「きぼう21プラン」とに分かれる日本育英会の奨学金制度がある。本年度は、文学部と法学部で無利子の「第1種」希望者数が「きぼう21プラン」の希望者数を上回った。なお、現時点での学部採用者数は、合計でそれぞれ72名、82名となっている。本学では、これらの制度の他にも経済援助、学業奨励のために多くの奨学金制度を設けている。

 学生部の奨学金担当者は、こうした奨学金について「例年、大勢の学生が応募されています。しかし、その全員が奨学金の真の目的を正しく理解しているかは少し疑問に思います。奨学金を貸与されることで、学費の重みを感じ、勉学に対する意識を向上させてほしいというのが本来の目的。このことをきちんと認識した上で奨学金が利用されることを期待しています」と述べた。学生自身が学費に対する責任を自覚し、学業に打ち込む努力が重要ということだろう。

■ 物理・化学科に文部省の支援


 理学部は、本年度から5年間、文部科学省の「ハイテク・リサーチ・センター整備事業」の指定を受けて、「高機能分子集合体の創製と物性解明」というプロジェクトをスタートさせた。初年度の今年は研究設備・装置なども含めて約2億円、次年度からは毎年約1億円の予算で研究が行われる。この研究経費の約半分をまかなうのは国からの補助金、残りは本学の経常予算だ。

 プロジェクトは化学科から9名、物理学科から7名の計16名の教授、助教授が参加し、「基礎物性研究センター」という組織を作って行う。メンバーの1人である化学科の持田邦夫教授は、有機化学の分野にゲルマニウムを導入している人物。次々と新しい反応や機能性物質を開発している。また、物理学科の高橋利宏教授は他大学とも連携して有機超伝導物質の研究を進めている、この分野でのリーダー的な存在だ。なぜ、ある有機化合物が超伝導を示すのかという理解を求めて、南1号館1階の研究室では測定、解析が今日も続けられている。

 このような重要な分野で活躍する本学教員が協力して進める本プロジェクト。目標は、分子を集合させて高い機能をもつ物質をつくりだすことである。特に情報通信、記録、表示などの電子機能を有機材料で実現することをめざす。この分野にはアメリカ、ヨーロッパ各国も力を入れており、激烈な競争が行われている先端分野だ。

 こうした最先端の研究には本学学生、院生も直接、間接に参加する。高度な研究に触れることによる教育効果も大いに期待されるところだ。

■ 夏季休業中に西門を閉鎖


 現在、西門をはじめとした、キャンパス内の改修工事が始まっている。また、夏季休業期間中にも、教室棟などの各種改修工事が行われる予定だ。

 現在行われている工事として、まず西門守衛所および西門の改築工事が挙げられる。これらは現在進められている「学習院21世紀計画」の一環として行われるものだ。このため、7月21日から8月28日までの期間は、西門が閉鎖されることになる。同時に、周辺の緑化工事も開始される予定。これは、西門の工事終了後も継続して行われるものだ。それ以外にも、現在南1号館の205、215、310号室、南2号館の403〜407、412号室において、空調設備の改修工事が行われている。

 また、これから実施される予定の工事として挙げられるのが、夏休みの期間を利用した北1号館、南3号館の改修工事だ。ここではトイレの改修がなされ、南三号館ではサッシや給排水設備の改修も行われる。この他に、輔仁会館屋上の防水改修工事、百周年記念会館にエレベータを設置する工事も実施。このエレベータは身障者対応のために設置されるものだ。

 これらすべての工事は、9月までに行われることになっている。また、現在建築中の新教室棟も本年度中には完成する予定だ。

■ 第22回特別展『西田幾多郎と学習院』


 本学史料館展示室(北2号館1階)において、第22回史料館特別展が開催されている。ドイツ文学科教授として旧制学習院に勤めた、西田幾多郎に注目した展示だ。

 日本を代表する哲学者である西田が、本学で教鞭を取っていたことはあまり知られていない。展示では、後の研究基盤になったとして当時の原稿などを紹介する。また、飾られている机や懐中時計は、西田の愛用品。鎌倉の遺宅、「学習院西田幾多郎博士記念館(寸心荘)」に行かなければ見られないものだ。

これまであまり知られていなかった西田と本学の関わりに注目した本展示。西田哲学を理解する上での新視点を示している。

 会期は7月20日(土)まで(日曜除く)。時間は、12時〜16時30分(月〜金曜日)、10時〜12時(土曜日)。

■ 猪俣名誉教授亡くなる


 本学英米文学科名誉教授である猪俣浩氏(いのまた・ひろし)が6月7日、心不全のため亡くなった。70歳だった。

 猪俣氏は1931年生まれ。1956年、東京大学大学院人文科学研究科英語英文学専門課程修士課程を修了。その後東京水産大学助教授、千葉大学助教授を経て本学英米文学科教授に就任した。

 主にイギリスルネサンス文芸とシェイクスピアを研究。主要な著書に「現代詩と伝統」、「現代の思想家・マクルーハン」(共に訳書)などがある。

■ W杯の興奮 本学へ


 ワールドカップ旋風は学習院にも吹き荒れた。決勝トーナメントの日本対トルコ戦が行なわれたこの日、西5号館学生ホールに学生サポーターが集結。奮戦する日本代表に、思い思いの声援を送っていた。