レーザープラズマ真空紫外光源の
校正装置の製作
荒川研究室
92-041-046 松田重之
現在我々の研究室では,高密度レーザーにより生成されたプラズマから放射される真空紫外光を利用する光源(レーザープラズマ真空紫外光源)を製作中である.その光源の光強度,波長校正および分解能の測定を目的とする装置を製作した.
この装置の原理は,希ガス原子を真空紫外光によりイオン化して,そのイオンの数を計数することにより,入射光の強度(光子数)を見積り,光イオン化スペクトルにより入射光の波長の校正を行うという方法である.さらに光イオン化スペクトル中に現れる,スピン軌道相互作用により分離した隣接する2つのピークの観察により分光器の分解能の測定を行う.本研究では,レーザープラズマ光源が完成する前に,電子ビームとレーザープラズマ光源からの単色化していない真空紫外光をイオン化源として測定を行い,製作した装置の動作の確認と装置定数の校正を目的とした.
製作した実験装置の検出器部分の概略図をFig.1に示す.ファラデーカップで電子銃からの電子電流を測定する.電子衝撃によりイオン化した希ガスイオンは,3枚の偏向板にかけた電場により,二次電子増倍板に入射して検出される.なお,これらの検出器を収める真空系も製作した.