文学部について

学部長のメッセージ

想定内を広げる文学部的スキル

「大学で何を学ぶのか?」 受験生の皆さんにとって重要な選択です。しかし、卒業して社会に出てからも、「何を学ぶのか?」と、自らに何度となく問うことになると思います。社会が急速に変化し続けていることを念頭に置くと、自問する回数はどんどん増えていくのではないかと思います。

選択する際には、二つのアプローチがあります。一つは社会のニーズに直接的に対応するアプローチです。社会の即戦力となるべく、勉強していくことになります。いわば、直接アプローチです。このアプローチの重要性はいうまでもありません。

一方、文学部では直接アプローチも重視しますが、文学部ならではのアプローチは別のタイプです。それぞれの学科の専門に関する基本的な知識や考え方などを勉強したあとは、自らの問題意識に即した調査を行い、得られた情報に基づいて、自分なりに考察し、結果を先生や他の学生にむかって発表し討論していきます。プレゼンテーションのしかたや、文章でどう表現するのかも勉強します。求められているのは、先人やマニュアルを安易になぞることではなく、自分なりの問題意識をもって考察することです。

こうしたアプローチは、直接アプローチにくらべれば、その時々のニーズとずれてしまったり、道しるべが不十分なために迷うこともあります。しかし、既成のマニュアルが通用しなくなった状況でも、自分なりの発想によって情報を収集する力、それらを解読して意味づけていく柔軟な思考力を養うことになります。また、学習のプロセスで幅広い視野と教養を身につけることもできます。こうしたスキルこそ卒業後の長い人生に必要とされるのではないでしょうか。

なぜなら、現在の社会のあり方がこのまま何十年も維持されるとは思われないからです。残念ながら、想定外の事態が多発することが現代の特徴なのです。想定外というと、自然災害とその被害がすぐに思い浮かびますが、社会を想定外に導く要因は山のようにあります。国際的な政治情勢や経済状況の変動、テクノロジーの発達、産業構造の変化、人口減少……。

すでにITやインターネットによって、われわれのコミュニケーションのあり方は激変しました。すたれてしまった産業も数多くあります。近い将来、AIが完全に実用化されれば、人間の働き方や社会システムそのものも大きく変化すると思います。したがって、目前の状況に対応するだけでは、必ず訪れる想定外の、さまざまな事態に立ちすくむだけになってしまいます。

そのときに役に立つのは、文学部的なアプローチによって鍛えられた抜群の調査力、鋭い分析力、柔軟な思考力、豊かな発想や教養だと思います。文学部的なスキルを身につけ、卒業後もトレーニングを忘れなければ、想定外の事態に遭遇しても、想定内に組み込むことができると思います。

私は、皆さんが学習院大学文学部で学ぶことで、これからの人生に必要なスキルを獲得できると信じています。

文学部長 山本芳明
(令和2年4月 文学部長就任)

教育研究上の目的

文学部の行う教育の目標は、人文科学諸分野の研究内容を理解し、研究方法を取得した学生自らが、人文科学研究の創造を行うところにあります。文学部各学科で文化創造の経験をさせることによって、社会の一員として、社会全体の文化を考え、文化を支え、文化を創造する担い手を育てることを目的としています。

特色・方針

学習院大学は、1949年に新制の大学として開設されました。当時は、文政学部の中に文学科と哲学科だけがありましたが、
その後数回の改変と拡大によって、現在では、次の8学科を擁しています。

哲学科
【95名】
あらゆる人文科学の根本にある哲学を学ぶ。哲学・思想史系と美学・美術史系が相互に連携
史学科
【95名】
歴史に対する幅広い視野と自由な問題関心とをもち、きめの細かい指導により主体的に研究していく態度を養う
日本語日本文学科
【115名】
古代から現代に至る長い歴史を持った日本の文化を縦横に研究。日本語教育のエキスパートも養成
英語英米文化学科
【115名】
単なる語学研究の枠に収まらない文学・言語学研究を推進。英文学・米文学・英語学の3分野を幅広く学ぶ
ドイツ語圏文化学科
【50名】
言語・情報、文学・文化、現代地域事情の3コース、ならびに通訳・翻訳者養成のための特別プログラムを設置
フランス語圏文化学科
【65名】
言語・翻訳、舞台・映像、広域文化、文学・思想、の4コース制で多様な文化事象を広く学ぶ
心理学科
【90名】
基礎から最新の知識までを組織的に学べる独自のカリキュラムで、優秀な心理学エキスパート育てる
教育学科
【50名】
2050年の社会を見すえ、次世代を担う子どもたちを育てる資質と能力をそなえた小学校教員を養成する
※2020年度より定員が変更になります。

文学部の各学科は、いずれも基礎的な教育を重視しており、学生は、まずその研究領域における基本的な考え方や基礎的な知識を習得するように指導されます。そのような基礎に基づいて、より専門的な研究に取組むことができるのです。本学部では、ほとんどの学生にとって卒業論文が必修になっていますが、最終学年において、教員の懇切な個別指導のもとで研究を行って、論文を書きあげます。 各学科のカリキュラムは、教育的・組織的に構成されており、さまざまなテーマに関する講義が設けられているとともに、少人数のクラスでの演習・ゼミが数多く用意されています。当然のこととして外国語は重視されており、2カ国語以上の学習が必修になっています。また、ひろく一般的な教養を身につけるために、自分の専攻する学科の専門以外の科目を、自由に履修することがすすめられています。

学生は入学したときから、各学科の図書施設や研究室を十分に使用することができます。蔵書は非常に豊富です。各学科の研究室をはじめ学内には、パソコンなど情報処理の機器も整備されています。

卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)、教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)及び入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)について

3つのポリシー(DP・CP・AP)

学部在籍者数

(2021年4月現在)

合計
入学定員 95 85 110 115 50 80 90 50 675
在学生数 396 389 452 488 208 310 381 202 2,826
専任教員数 9 11 12 13 7 7 10 12 81

大学院在籍者数

(2021年4月現在)

合計
入学定員(博士前期) 10 10 15 20 10 5 5 6 12 20 15 10 138
入学定員(博士後期) 3 3 3 3 3 2 2 2 3 5 3 3 35
在学生数 13 30 27 32 14 7 10 3 35 27 17 23 238
専任教員数 5 4 7 12 11 6 5 5 5 12 5 5 82