東洋史演習
  清代の対外関係

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
武内 房司 教授 4 2〜4 通年 3

授業の目的・内容

この演習では、今日の中国の基本的枠組を作ったともいえる清朝時代の史料に慣れていただくことを目的としています。今年も、昨年度に引き続き、19世紀末に清代の対外関係史を簡潔にまとめた王之春の『清朝柔遠記』(中華書局本)をテキストに取り上げます。内容は東南アジア・中国、ヨーロッパ・中国、日本・中国関係を中心とした対外関係史、さらにはモンゴル諸族など中国諸民族との関係史など多岐にわたります。清朝と周辺諸民族との関係をたどることで、今日につらなる中国の政治・社会構造の特色を学んでいきますが、他地域に関心のある参加者を歓迎します。今年は18世紀以降の展開が中心となります。
史料を読み進めるには背景となる知識を得ることが大切です。テキストの読解に入る前に、最近の研究論文のなかから、清朝―琉球関係など各自の問題関心に即したテーマを選んでもらい、報告していただく予定です。
なお、7月末ないし9月初の夏合宿には、集中して漢文史料を読む予定です。これが第2学期以降本格的に史料を読み進めるステップとなります。受講者の積極的な参加を望みます。

授業計画

清代史関係参考文献解題
担当者による報告と討論
王之春『清朝柔遠記』解題
担当者による報告と討論

成績評価の方法

夏休み後・学年末のレポート、平常点を総合して判断します。

教科書

王之春清朝柔遠記中華書局1989