大体三期に分かれる。第1学期はいわゆる中級文法の教科書にして三分の二前後まで進み、第2学期に関しては、十一月の終わり(これは諸君の把握にもよる)くらいまでにひと通りその中級文法の過程を終えるつもりにしている。この時間帶はわたしが文法説明をし、授業を引っぱり、諸君には復習や宿題を励行してもらうことになろう。そして、最後に上記のやさしい文学的なテクストを読む予定である。どの段階も丁寧に手順を踏む心づもりではあるが、しかし、同時に、いずれの段階もスピードもあるし、密度高いものになることだけは間違いない(すべては階段を一段ずつ上がるような一連の過程であって、むやみな跳躍を突如強いたりするような特別なことは考えていないが、それでも、経験からいうと、速度が早いと感ずる諸君もいるとは思う。そういう諸君は疑問が生じたらただちに、質問にくること)。というのも、手順は踏むとしても、初級で学んだことに焼きを入れ、専門課程で本格的にテクストを読む力を習得してもらうのが授業の目論見なのであるから、諸君のフランス語はこの期間にそれなりにかなりの成長をしてもらわねばならないわけで、そうそうのんびり構えるというわけにもいかないのである。その点は心得ていて欲しい。
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