代数学I
  代数系入門

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
中野  伸 助教授 4 3〜4 通年 2

授業の目的・内容

本講義は代数系の入門である。整数環やその剰余環を最初の例として、群、環、体の基本的事項について学ぶ。前半は、群とくに有限群論の基礎を講義する。 群構造の解明や部分群の決定に重要な役割を果たす定理(ラグランジュの定理・シローの定理)の証明と応用を目標とする。後半は、可換環とくに多項式環について詳しく述べ、代数方程式の解法が群や体などの代数系とどのように関わるのかを解説する。

授業計画

何を学ぶか(代数学の歴史概観)
何を学ぶか(対称性と群論概観)
初等整数論(1)
初等整数論(2)
群の導入・群の集合への作用・対称性
群の基本用語の解説
コセット分解とラグランジュの定理
正規部分群の導入
剰余群と準同型定理
10群の集合への作用(再論)
11シローの定理(1)
12シローの定理(2)
13シローの定理の応用
14可換環論入門
15イデアルと剰余環
16環準同型定理
17単項イデアル整域と素元分解(1)
18単項イデアル整域と素元分解(2)
19整数環再論
20有限生成アーベル群の基本定理
21体係数の多項式環
22代数方程式と代数拡大(1)
23代数方程式と代数拡大(2)
24ガロア理論概観(1)
25ガロア理論概観(2)

全体的な計画は上記のとおりであるが、細かい授業内容については変更するかもしれない。また、順序も上記のとおりとは限らない。

授業方法

講義形式。
毎回出席してノートをとり予習復習することが要求される。

成績評価の方法

第1学期(学期末試験)、第2学期(学年末試験)
各期に実施する予定の中間試験と学期末・学年末試験の結果を重視し、演習での解答状況を加味して成績評価する。

教科書

採用するかどうかも含めて最初の授業までに決定する。

参考文献

原田耕一郎群の発見岩波書店2001
中島匠一代数と数論の基礎』(21世紀の数学共立出版2000
その他の文献については授業中に適宜紹介する。