生命分子科学特論IV

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
長谷川眞理子 講師
榊  佳之 講師
井原 康夫 講師
2 M 集中    

授業の目的・内容

ヒトの生物学
ヒトの進化:早稲田大学政治経済学部教授 長谷川真理子氏
ヒトのゲノム:東京大学医科学研究所教授 榊佳之氏
ヒトの脳と病気:東京大学医学系大学院教授 井原康夫氏


ヒトの進化(7月28日(水)10-12時、1-5時の予定)
ヒトという生物は、どんな環境の中でどんな生物から進化してきたのだろうか? チンパンジーとヒトのゲノムは、ほんの数パーセントしか違わないことが明らかになったが、何がヒトの独自性を生じさせたのだろう? この問いに答えるには、化石や古環境、または遺伝子を知るばかりでなく、比較行動学や脳神経科学の知見も必要である。からだと心の双方における「人間性、人間らしさ」の探究を通じて、ヒトはどこから来て、どこへ行くのかを考えてみたい。


ヒトのゲノム(7月30日(金)10-12時、1-5時の予定)
ヒトゲノム計画
ヒトゲノム全解読から何がわかったか
ゲノムから病気に迫る
ゲノムネットワークの解明
比較ゲノム解析から見たヒト


ヒトの脳と病気(8月2日(月)10-12時、1-5時の予定)
神経症状発現、痴呆の理解の基礎となる事項、特に神経解剖学について学ぶ。90年代に連鎖解析によって明らかにされた原因遺伝子に基づいた変性疾患の分類法を学ぶ。次いで、ポリグルタミン病、パーキンソン病、アルツハイマー病について概説し、その病理学・生化学・遺伝学的背景について、研究の歴史をまじえて解説する。また、現在の問題点、治療法の発展の可能性、神経細胞死の機序についても触れる。