アメリカ政治II
現代アメリカの政治・社会・外交の分析

担 当 者 単 位 配当年次 開講期間 曜 日 時 限
砂田 一郎 教授 2 1~4 第2学期 4

授業の目的・内容

現代アメリカの政治社会変動や外交のあり方を、その歴史的背景の理解を踏まえて観察、分析できるような目を受講生に持たせたいというのが、この授業の目的である。アメリカ政治で講義したこの国の政治的伝統である特有の思想や制度、さらにアメリカの政党政治の歴史的発展(1920年ごろまで)の説明を踏まえて、この講義では1930年代のニューディール期以後のアメリカの政治を今日に至るまで観察し分析する。より複雑化した現代アメリカの政治過程を社会の動きや世界との関わり合いも視野に入れながら年代ごとに明らかにし、それらを通して見られる変動の特徴と方向性を探る。リベラルで改革的だった1960年代がいかにして保守主義優勢のレーガン時代に移行したのか、ベトナム戦争介入の挫折からいったん内向きになったアメリカの軍事外交政策は80年代以降どう変わったのか、クリントン、ブッシュに代表されるポスト冷戦期の大統領の内政、外交の新しいあり方は、などが論じられる。

授業計画

大恐慌とニューディール改革
ニューディール体制―アメリカの政治経済の仕組みはどう変わったか
1950年代の政治社会はなぜ保守化したのか
アメリカの軍事大国化と冷戦外交
1960年代の政治社会変動はなぜ起こったのか
変動の衝撃に既成の政治はどう対応したのか
アメリカはなぜベトナム戦争に介入したのか
1970年代―リベラルな時代から保守的な時代への移行期
1980年代―レーガンの保守主義政治でアメリカはどう変わったか
10 1990年代―クリントンの変革政治と共和党の反撃
11 2000年選挙での二大政党の伯仲
12 ポスト冷戦期の大統領の内政と外交
13 ブッシュ政権とテロとの戦い、イラク戦争
14 2004年選挙でのブッシュ再選と今後の政治展望

授業方法

講義主体であるが、講義で時間的にカバーできない部分については、テキストや参考図書を読むことが望ましい。

成績評価の方法

学年末試験を行い、評価する。

教科書

砂田一郎新版 現代アメリカ政治-20世紀後半の政治社会変動芦書房1999

参考文献

より詳細なシラバスと参考文献リストを、第一回の授業時に配布する。