国際金融論

担 当 者 単 位 配当年次 開講期間 曜 日 時 限
熊本 方雄 講師 4 2〜4 通年 1

授業の目的・内容

本講義の目的は、国際金融の基礎理論を講義することを通じ、国際金融に関わる諸問題を論理的に分析する能力を養うことにある。具体的には、(1)為替相場の決定理論、(2)国際収支の理論、および(3)為替相場制度の理論を取り上げる。また、これらの基礎理論を応用した(4)通貨危機の理論、(5)通貨統合の理論についても解説する。

授業計画

1章 国際金融の基礎概念
   1-1.為替相場 1-2.国際収支 1-3.為替相場制度
2章 為替相場決定理論
   2-1.概観 2-2.購買力平価
   2-2.購買力平価(応用)−バラッサ=サミュエルソンの定理−
   2-3.金利平価−カバーなし金利平価とカバーつき金利平価−
   2-3.金利平価(応用)−為替市場の効率性−
   2-4.伸縮的マネタリーモデル
   2-4.伸縮的マネタリーモデル(応用)−バブル−
   2-5.硬直的マネタリーモデル
   2-6.ポートフォリオバランスモデル
10    2-6.ポートフォリオバランスモデル −為替介入の効果−
11 3章 国際収支の理論
   3-1.概観 3-2.弾力性アプローチ
12    3-3.アブソープションアプローチ(I-Sバランスモデル)
13    3-4.マンデル=フレミングモデル
14    3-4.マンデル=フレミングモデル(応用)−財政政策と金融政策の効果−
15    3-5.2期間モデル
16    3-5.2期間モデル(応用)−累積債務問題−
17 4章.為替相場制度
   4-1.概観
18    4-2.固定相場制度v.s.変動相場制度 −金融政策の自由度−
19    4-2.固定相場制度v.s.変動相場制度 −為替相場の安定性−
20    4-3.中間的為替相場制度−ターゲットゾーンモデル−
21 5章 通貨危機の理論
   5-1.概観 5-2.第1世代通貨危機モデル
22    5-3.第2世代通貨危機モデル
23    5-4.第3世代通貨危機モデル
24 6章 通貨統合の理論
   6-1.概観 6-2.最適通貨圏の理論
25    6-3.ネットワーク外部性
26 予備
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授業方法

「マクロ経済学」「ミクロ経済学」「国際経済論」「経済数学」などを並行して履修することが好ましい。

成績評価の方法

第1学期(学期末試験)、第2学期(学年末試験)
学期末試験(50点)、学年末試験(50点)の成績(100点満点)により評価する。
なお、事情に関わらず、レポート等による救済措置は一切行わない。

教科書

山田良治[編著]国際金融論』(基礎経済学シリーズ第1版、八千代出版1996

参考文献

小川英治国際金融入門』(日経文庫 経済学入門シリーズ第1版、日本経済新聞社2002
藤原秀夫・小川英治・地主敏樹国際金融』(有斐閣アルマ第1版、有斐閣2001