中小企業論

担 当 者 単 位 配当年次 開講期間 曜 日 時 限
坂東 輝夫 講師 4 3~4 通年 2

授業の目的・内容

中小企業は大企業と並んで日本経済を支える大切な主役である。戦後の日本経済がここまで発展できた背景には、大企業の活躍だけでなく、中小企業の果たした役割も大きい。ただ、一口に中小企業といっても、その実態は多様である。しかも、中小企業は単に大企業を小さくしただけの存在ではなく、大企業には見られない独特の行動様式があり、課題がある。授業では、そうした中小企業をいろいろな角度から検討していく。その際、できるだけ中小企業の実例に触れる考えで、生きた経済、生きた経営を学習してもらう。

授業計画

中小企業学習の意義-はじめに [第1学期]
中小企業とは-定量的、定性的な定義
中小企業の地位-日本経済に占める大きさ
中小企業の捉え方(1) その問題性
中小企業の捉え方(2) その革新性
中小企業の存立型態-大企業との比較で
中小企業の歩み-二重構造の解消をめぐって
中小企業の変容-国際化に揺れる
労働問題と中小企業
10 中小企業金融-これまでと新局面
11 地域経済と中小企業
12 中小企業をめぐる政策
13 これからの中小企業-一応のまとめ
14 いま、なぜベンチャーか [第2学期]
15 ベンチャー企業の定義
16 ベンチャー企業の歩み(1) その発見
17 ベンチャー企業の歩み(2) 主役なきブーム
18 あまりに日本的なその性格-海外ベンチャーとの比較
19 ベンチャーキャピタル-強力なわき役
20 事業を起こす-ベンチャーの始まり
21 ベンチャー・マネジメント-成長ステージごとの経営
22 ベンチャー・ファイナンス
23 ベンチャーの支援インフラ-海外と比較して
24 ベンチャー企業と株式公開
25 ベンチャー振興の諸政策
26 ベンチャー企業、中小企業の明日-結論として
第1学期は中小企業全般について、第2学期は中小企業のなかでも特に革新的といわれるベンチャー企業について考えていく。

授業方法

講義を中心にする。時々、受講者との対話も考えたい。

成績評価の方法

第1学期 学期末試験か、レポート提出
第2学期 学年末試験か、レポート提出。
ほかに出席状況を加味して採点。

教科書

教科書は用いず、代わりに適宜プリントを配布する。

参考文献

中小企業庁中小企業白書各年版、ぎょうせい
清成忠男中小企業読本第3版、東洋経済新報社1997
松田修一ベンチャー企業第1版、日本経済新聞社1998
植田浩史現代日本の中小企業第1版、岩波書店2004