物理学3
電磁気学(電荷と電場を巡る諸現象)

担 当 者 単 位 配当年次 開講期間 曜 日 時 限
秋光 正子 講師 2 2 第1学期 3

授業の目的・内容

古代ギリシャの哲学者たちは琥珀をこすると麦わらが吸いつけられることを知っていた。これがまさに今日の”電子の時代”の先駆けである。電気と磁気の科学はその後、何世紀もの長い間多くの天才的科学者によって発展した。電磁気の現象は、直接目に見えないので私達にはなかなか実感がわかず、わかりにくいと言われている。しかし、例えば溶液中のイオンや分極した分子は、まさに荷電粒子でありまた電気的双極子そのものであると考えると、これらの化学的な相互作用は全てが電気的な現象であるとも言え、どうしても電磁気の基本的な理解を避けて通るわけにはいかない。この授業では電荷とそれらの作る静電場を中心に電磁気学の基本を学んでいく。電場はベクトル場であるため、新しい数学的な「ことば」を習得する必要があり、このために基本的な練習を毎回積み重ねていく。

授業計画

1.電荷に働く力 (1)クーロンの法則
         (2)ベクトル場
2.静電場の性質 (1)電場、電気力線
         (2)ガウスの法則
3.電位     (1)電気力のする仕事、電位
         (2)保存力とポテンシャル
4.導体と静電場 (1)導体のまわりの静電場
         (2)電気容量、コンデンサー
         (3)静電場のエネルギー
10 5.定常電流の性質(1)定常電流、オームの法則
11          (2)電気伝導のミクロな機構、ジュール熱
12 6.回路     (1)キルヒホッフの法則、RCを含む回路

授業方法

講義形式。その日に学んだことを確認するために基本的に毎回練習問題をやってみるか、宿題にして提出する。

成績評価の方法

第1学期(学期末試験)
学期末試験。授業中にやる演習、宿題、小テストの結果を評価に加える。

教科書

ハリディ/レスニック他著物理学の基礎[3]電磁気学培風館

参考文献

溝口 正電磁気学ーSI UNITSー裳華房
長岡洋介電磁気学1(電場と磁場)』(物理入門コース3岩波書店
ハリディ/レスニック他著演習・物理学の基礎[3]電磁気学培風館