書道I(漢字)

担 当 者 単 位 配当年次 開講期間 曜 日 時 限
齋藤 登 講師 2 2〜4 通年 5

授業の目的・内容

第1学期―初唐の三大家の作品は我国奈良、平安時代に多大な影響をもたらした。その作品を通して楷書の基礎とも言える点・画・線・構成を適格に学びとり、その華麗な構築美を修得する。(書写教育中心)
第2学期―北魏の雄渾な作品に触れ、幅広い表現力と、その背後に潜む美を探ってみたい。
芸術教科故え、型にハメ込むことを極力さけ、各自の持ち味を引き出す為、第1・第2学期共法帖(テキスト)を自主選択させる。夏・冬休みには条幅作品の制作をさせます。

授業計画

年間授業の説明。古典中心故え、各自法帖を選別。その他筆・墨・硯・紙等文房具の説明。
法帖の学習法を詳しく説明。書作品の類型化を防ぐ為、唐時代名品3〜4種より各々自由選択。
楷法の結構法(中心、間隔、点画、払い等)を解説。作品提出。
碑文の欠落部分に於ける解決法の説明。作品提出。
各々選び出した法帖の疑問点等を研究及び解説。作品提出。
一法帖に於ける個々の作品仕上げ。作品提出。
法帖替え<例・九成宮醴泉銘→孟法師碑>。防、類型化。
以前学んだ法帖との相違点<点、画、線質、払い等>を解説。提出。
自己による自由研究。
10 表現力を豊かにする問題点についての説明。提出。
11 線の細太、曲直、蔵露、潤渇、等相反する手法の取り入れ方。提出。
12 半折書きの実書説明(濃淡、潤渇、細太、曲直、蔵露、抑揚、選文)。
13 休暇中に仕上げた作品を教室内に掲示し互評を行う。
14 北魏のエネルギッシュな書に触れ、その雄渾美を探る。龍門写真配布。
15 時代が古い上欠損個所が多く経験の少ない書故え、各々の質問時間となる。提出。
16 時代性に慣れることに重点を置く。提出。
17 大胆且つ強靭な線質習得への研究。提出。
18 形にとらわれない美への追究。提出。
19 法帖替え。<例・高貞碑→張猛龍碑、等>
20 法帖の相違確認<例・上記> 提出。
21 自己にて自由研究。提出。
22 古法帖の重要性を説く。提出。
23 冬期休暇中の半折作品制作の説明。詳しくは上記の如く。
24 休暇中の作品を互評。
25 以下補足
実技中心の授業故え、意欲のある学生を望みます。又、教職であることを認識して臨んでほしい。

授業方法

授業毎に作品提出を求めます。実技主体。(教室の関係上約40名定員とします。)

成績評価の方法

提出作品による。従って出席重視。

教科書

大東文化大学書道研究所編『書道の古典』 二玄社