博物館学
博物館の役割と今日的課題

担 当 者 単 位 配当年次 開講期間 曜 日 時 限
日露野 好章 講師 4 2〜3 通年 2

授業の目的・内容

学芸員にとって必要な博物館に関する基礎的知識の習得を第一のねらいとする。そのためにまず、博物館関係法規を読みながら法の上から博物館とは何かを考える。そして、博物館が今日に至るまでの歩みを国内外を通して、概略的に把握する。また、現在の博物館の機能と目的を地域社会との関わりや生涯学習の視点から学ぶ。第二のねらいは、この授業の中で博物館が「モノ」資料を通して、様々な時代や地域における人間の営為を表現する場であることを理解することである。

授業計画

学芸員課程を履修するにあたって(レポートの作成方法について)
今日の博物館が持つイメージについて−博物館を知るために−
博物館学とは何か−棚橋源太郎の論説から
博物館学とは何か−近年の博物館学の理解から
博物館とは何か−ユネスコ・イコムの見解をまじえて
博物館とは何か−ユネスコ・イコムの見解をまじえて
博物館関係法規を読んで(1)−博物館法の構造から求められる博物館像を探る
博物館関係法規を読んで(2)−博物館法の構造から求められる博物館像を探る
博物館関係法規を読んで(3)−類縁機関とその問題点について
博物館関係法規を読んで(4)−博物館の事業について−生涯学習・地域社会の中の博物館活動の視点から考える
10 博物館関係法規を読んで(5)−博物館の事業について−生涯学習・地域社会の中の博物館活動の視点から考える
11 博物館の種別(1)−制度・主体(設置者)別の観点から考える
12 博物館の種別(2)−制度・主体(設置者)別の観点から考える
13 博物館の種別(3)−博物館資料・機能別の観点から考える
14 博物館の基準−法規定の変遷から今日の博物館に求められている博物館基準について考える
15 博物館を支える職員(1)−専門的職員としての学芸員と他の職員
16 博物館を支える職員(2)−日本の学芸員と欧米の学芸員との違い、学芸員に求められる倫理
17 博物館の機能−情報(1)−情報専門職としての学芸員とこれに対応する博物館=博情館論の視点から考える
18 博物館の機能−情報(2)−博物館の機能から見た情報の種類
19 博物館の機能−情報(3)−情報のモラルと博物館の責任
20 博物館の機能−展示(1)−目的と視点
21 博物館の機能−展示(2)−展示意識を高めるには?今日的視点から考える
22 博物館の施設と設備について
23 博物館の歴史(1)−欧米の博物館史
24 博物館の歴史(2)−欧米の博物館史
25 博物館の歴史(3)−日本の博物館史
講義を補完する目的で履修者が博物館見学や博物館関係資料の調査・研究を積極的に行なう姿勢を期待したい。特に博物館体験を経験することで博物館像をより身近なものにしてほしい。また、マナー等の基本的な態度もしっかりと身につけてほしい。

授業方法

参考資料を中心に講義形式ですすめる。随時、ビデオなどを使用して理解を深めていく。それぞれの学期中に講義の中で小レポートを課す。

成績評価の方法

第1学期(学期末試験)、第2学期(学年末試験)
採点は試験による。但し、出席と博物館見学・調査研究レポート、小レポートもそれぞれ評価する。このうち、博物館見学・調査研究レポートはA4判レポート用紙、5枚以上、レポートの体裁を整えた上で第2学期の最初の講義時に提出することとする。小レポートは講義の中で随時提示する。

参考文献

講義の中で必要に応じて参考資料として配布する。また、参考文献などについては、随時紹介する。

その他

講義の中での疑問点などは、そのままにせずに質問すること。メールでも結構です。
アドレスはyosi1961@keyaki.cc.u-tokai.ac.jpです。