現代思想
現代思想と多様な生の可能性

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
大西 雅一郎 講師 4   通年 3

授業の目的・内容

現代思想は、抽象的な学問ではなく、わたしたちの日常生活において自明で当然な枠組みとされてきた西洋的な物の考え方と、その所産を問い直す作業です。動物に対する人間の優位、国民や民族、国語、国境といった概念、ナショナリズム、反ユダヤ主義、死刑と主権、家族観・結婚観、移民・難民・亡命者・無国籍者といった現代のディアスポラ、あまりにも安易に行われる和解や赦しなどについて批判的考察を加えながら、新たな生や関係性の可能性を探っていきます。

授業計画

一般的導入、第1学期に取り扱う諸テーマについての説明
動物と人間について その1 なぜ動物を殺すことが許されるのか
動物と人間について その2 言語は人間だけのものか
歓待について その1 さまざまなディアスポラ、離散
歓待について その2 無条件の歓待こそが正義
反ユダヤ主義について その1 なぜユダヤ人が敵視されるのか
反ユダヤ主義について その2 言語からみたユダヤ性
植民地主義を支えるオリエンタリズム その1 ヨーロッパの外部はどう表象されたか
植民地主義を支えるオリエンタリズム その2 ポストコロニアリズムの実態
10 赦しと和解について その1 南アフリカとバチカン
11 赦しと和解について その2 ジャン=ジャック・ルソーは赦されるのか
12 ナショナリズムの形成 その1 ドイツ、グリム兄弟の言語観など
13 ナショナリズムの形成 その2 イギリス、コナン・ドイル、ダーウィンの世界観
14 第1学期のまとめ
15 一般的導入、第2学期に取り扱う諸テーマについての説明
16 民主主義のパラドックス その1 古代ギリシア
17 民主主義のパラドックス その2 現代世界を例に
18 証言のパラドックス その1 一人だけの証言は信じうるのか
19 証言のパラドックス その2 ホロコーストの生き残り
20 家族の変容について 現代フランスの家族観、結婚観
21 精神分析と歴史の可能性 フロイトの提起した「歴史的真理」とは
22 フランス革命について
23 死刑と主権について
24 共存の可能性を探る その1 イベリア半島、寛容の時代
25 共存の可能性を探る その2 旧植民地からの問い、クレオール性
26 芸術と新たな生の可能性 ジャン・ジュネを手がかりに
27 他者を理解することは可能か 痛みの共有をめぐって
28 第2学期のまとめ

授業方法

教員から各テーマについて、主要な考え方、議論について提示し、説明をおこないます。

成績評価の方法

各学期に、授業で扱ったテーマについて短い感想を、何度か提出してください。
出席と、授業時の発言や質問なども評価の対象に含めます。

教科書

特に教科書は使用しません。

参考文献

随時、授業時に指示します。