日本文学演習
中世の祭祀・芸能、時空と伝承

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
松尾 恒一 講師 4 2〜4 通年 2

授業の目的・内容

説話・縁起・語り物等、日本の前近代の文学や舞踊・演劇等の発生、成立が、宗教やその実践の場である儀礼と密接に関わっていることを理解する。
神道・仏教・修験道をはじめとする宗教や、能・狂言、文楽、歌舞伎等の伝統芸能、神楽・田楽等、民俗芸能について、その発生・成立における宮廷や寺社の儀礼、祭礼との関わりを考えてゆく。日本文化の特質を具体例に即して理解することが目的であるが、その上で、現在に伝承されている民俗を考察の出発点としてゆきたい。
第1学期は京都祇園祭に代表されるような都市祭礼、及び念仏踊り、かぶき踊りについて、御霊信仰や風流といった精神性、都市と暴力といった側面について考えてゆく。
第2学期は、神楽に代表されるような呪術性の強い芸能について、古代・中世の実態、及びこれを伝える巫女・イタコ・山伏等の民間宗教者について、神霊と交流し得る身体といった側面について考えたい。

授業計画

日本の祭祀と芸能、神霊観念、神はどこから来るのか?
都市祭礼の発生、御霊信仰と祇園祭
神楽・田楽・猿楽、中世の祭礼と芸能
念仏踊りからかぶき踊りへ
風流の祭りと暴力、ねぶた・ねぷた、キリコ祭り
分担者発表
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14 第1学期のまとめ
15 古代の鎮魂呪術と舞踊・演劇の生成
16 南西諸島の民間宗教者…ユタ
17 南西諸島の民間宗教者…ノロ
18 神楽と呪術、職能民の祭儀と呪術…いざなぎ流と祈祷
19 死霊と口寄せ…イタコ
20 分担者発表
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28 第2学期のまとめ
列島の各地には、古代〜中世に発生、成立した文化が、姿を変えながらも伝承されています。そうした諸文化は、文献や絵画等の紙に書かれた(描かれた)記録のみでは知ることの難しい、祭祀の時空、声・音、身体所作を考える有力な手がかりとなりますが、これらを資料とするためには、現地に赴き、時空を共有するといった体験がとても大切です。
この授業が、文献のみならず、フィールドワークによる自身の記録を資料として活用する研究の入り口になりましたら幸いです。

授業方法

第1学期・第2学期、それぞれ授業テーマに基づき講義、及び発表のテーマ設定を行い、分担者を決め、以降、発表を課し、これに対するコメントを行う。

成績評価の方法

口頭発表(50%)+出席・授業時レポート(50%)+α(フィールドワークレポート等)。授業時発表は、試験に相当するものであり、履修者全員に必須です。発表当日に無断欠席の場合は、評価の認定が困難となります。また、評価の上で出席も重視します。

教科書

松尾恒一編著祭祀文化論私家版
上記教科書は私家版につき、教室で配布の予定。

参考文献

松尾恒一、他日本史小百科「神道」東京堂出版2002
倉林正次儀礼文化序説桜楓社1982
芸能史研究会編日本の古典芸能平凡社1979
芸能史研究会編日本芸能史、全7巻法政大学出版局1981〜1990
佐々木宏幹聖と呪力、日本宗教の人類学序説青弓社1989

履修上の注意

履修者数制限あり。(約30人)
第一回目授業に必ず出席のこと。

その他

第1回〜2回の授業時に、第2学期までの分を含め、全発表の分担者を決める予定ですので、欠席すると発表ができなくなる場合があります。連絡は、原則として授業時のみ。