社会統計学II
統計分析を行って報告書を書く

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
相澤 真一 講師 2 1〜4 第2学期 2

授業の目的・内容

社会統計学は、政治学、社会学、経済学をはじめ広く社会科学で使われている「統計」の扱い方を学ぶ授業です。
第2学期の授業では、第1学期の内容に踏み込んで、統計的検定と統計的推定の理解を深めることと、回帰分析を理解して、多変量解析の考え方の基礎を身につけることを目指します。クロス表の理解と回帰分析の理解が統合されるロジスティック回帰分析まで講義する予定です。
加えて、皆さん自身が実際に統計分析を行って、最終的に統計分析を用いたレポートを作成してもらいます。最終レポートを作成するために、統計分析を用いた報告書を読んでコメントを書いたり、皆さんが行った分析の中間報告を随時まとめてもらう作業も授業に組み込む予定です。

授業計画

(9/18) イントロダクション
(9/25) 統計的検定の考え方(復習)(第1回ミニレポート出題)
(10/2) 統計的推定の考え方(1)
(10/9) 統計的推定の考え方(2)
(10/23)平均値に関する推定と検定(第1回ミニレポートを提出)
(11/6) 回帰分析の基礎
(11/13)回帰分析の応用(1)(第2回ミニレポートを出題)
(11/20)回帰分析の応用(2)
(11/27)ロジスティック回帰分析
10 (12/4) 回帰分析の応用例を読む(1)
11 (12/11)回帰分析の応用例を読む(2)(第2回ミニレポートを提出)
12 (12/18)データ分析の中間報告の検討と報告書の書き方
13 (1/8) まとめ・社会統計学の応用法(最終レポートの締切はこの日かあるいは1月下旬とする予定)
第2学期はオンライン集計で補いきれない部分を統計分析ソフトを用いて分析してもらいます。受講人数や受講者の皆さんのパソコン環境に対応できるようにしますが、受講者数が多い場合は、パソコン課題はすべて授業時間外に行ってもらう可能性もあります。
第1学期同様、数学やパソコンの知識は前提としませんが、やる気と根気は必要です。また、どうしても必要な数学的トピックは授業内で補います。

授業方法

講義形式で行う予定ですが、受講人数によっては、実習形式を取り入れるかもしれません。どちらにしても、授業の理解を促すための課題や最終レポートを作成するための課題(の少なくともどちらか)を、毎回、課します。特に、最終レポートを作成するための課題は授業時間外に取り組んでもらうことになります。

成績評価の方法

試験は実施せず、毎回課す課題とミニレポート(今のところ2回を予定)、期末レポートで評価する。
なお、本科目の「棄権」の判定は、12月に提出する2回目のミニレポートの提出の有無を持って、判断する。第2回目のミニレポートを出して、最終レポートを出さなかった場合は、「棄権」ではなく「不可」の扱いになる。

教科書

岩井紀子・保田時男調査データ分析の基礎――JGSSデータとオンライン集計の活用』ISBN:9784641173286
上記の教科書は手元にあることを前提に授業を進める。

参考文献

ボーンシュテット & ノーキ社会統計学学生版、ハーベスト社1990年、ISBN:4938551128
南風原朝和心理統計学の基礎有斐閣2002年、ISBN:4641121605
太郎丸博人文・社会科学のためのカテゴリカル・データ解析入門ナカニシヤ出版2005年、ISBN:4888489645
馬場浩也SPSSで学ぶ統計分析入門第2版、東洋経済新報社2005年、ISBN:9784492470756
使い方は授業中に指示する。また、他の参考文献も授業時に指示する。

その他

毎回の授業の内容を理解し、日々の課題をきちんと取り組むことが単位取得に結びつく科目です。授業を休みがちな学生はついていけなくなる可能性が高いので、履修を薦めません。
社会統計学の理解には、知識の積み重ねを必要とします。第1学期の授業を受講せず、第2学期の授業から取ろうと思っている方で、「クロス表の検定」と聞いて、何のことかわからない方は、自学するなり、聴講するなりして第2学期の授業に臨むようにしてください。
なお、授業内容の詳しいことは、第1回の授業にて、詳細版シラバスを配布して説明します。