ミクロ経済学II

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
和光 純 教授 4 3~4 通年 1

授業の目的・内容

経済学の専門論文を読むために必要な数学的手法を分かりやすく解説する。ゼミで理論的な論文を読んだりあるいは調査系の職に就きたい場合には、ぜひ履修してほしい。また、大学院で経済学を研究する上で欠かせない手法を学ぶので、大学院生および将来進学を考えている人には、履修することを強く薦める。具体的には、ミクロ経済学およびマクロ経済学の理論的な基礎となる静学及び動学における最適化の手法を学ぶ。

授業計画

静学最適化問題(第1学期)
1-1.線形代数の基礎定理
1-2.凹関数と凸関数
1-3.ラグランジュ乗数法
1-4.非線形計画法(クーン・タッカーの定理)
動学最適化(第2学期)
2-1.積分
2-2.微分方程式
2-3.差分方程式
2-4.連立微分方程式と位相図
2-5.動学最適制御問題
数学については経済数学入門を履修していることのみを要求し、必要な部分は解説する。この講義は大学院と学部の共通講義である。なお、この講義は和光教授と神戸教授が隔年で交代しながら開講する。

授業方法

講義により、適宜宿題を課す。

成績評価の方法

第1学期(学期末試験)、第2学期(学年末試験)。成績は2回の筆記試験と、講義への参加の総合的な判断に基づいて評価する。

教科書

岡田 章経済学・経営学のための数学東洋経済新報社2001
上記文献は、主に前期の線形代数の基礎と静学最適化問題を学ぶ際に用いる教科書であるが、大学院に入ってからも役立つ優れた教科書である。

参考文献

武隈愼一・石村直之経済数学』(基礎コース新世社2003
上記文献には、ミクロ経済学・マクロ経済学における著名な経済モデルの数学的分析が簡潔明瞭に提示されている。第1学期の学習範囲も含むが、特に、第2学期の学習に有用な教科書である。

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。