現代マンガ学講義
マンガとは何か 表現・媒体・歴史

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
夏目 房之介 教授 4 2~4 通年 4

授業の目的・内容

「マンガとは何か」と繰り返し問うことで、我々の中にある「マンガ」という現代的な現象を自覚し、様々な観点からその問いを掘り下げ、漠然と感じているマンガ像の背景を探る。世界化現象の紹介と比較、マンガという言葉の言説史、近代媒体史、マンガ表現史などをたどり、リテラシーの問題を探求し、要するにマンガがどのような存在であるかを多角的に具体的に眺めてゆく。

授業計画

マンガとは何か 問いの設定
マンガとは何か1 世界化現象との比較
マンガとは何か1 世界の「マンガ」的媒体
マンガとは何か2 漫画、まんが、マンガの定義問題
マンガとは何か2 「マンガ」の言説史
マンガとは何か3 我々の中にある「マンガ」像
マンガとは何か3 我々はいかにマンガを語っているか
マンガの歴史1 近代マンガの発生
マンガの歴史2 近代以前の諸表現と原理的問題
10 マンガの歴史3 現代マンガの発展
11 マンガの歴史4 マンガは今どうなっているのか
12 マンガの市場1 産業としてのマンガ
13 マンガの市場2 出版産業とメディアミックス
14 マンガの市場3 流通構造と雑誌マンガ
15 マンガという媒体1 物理的な媒体の分析
16 マンガという媒体2 媒体特性
17 マンガという媒体3 マンガ編集者論
18 マンガという媒体4 読者論
19 マンガという表現1 表現の構造
20 マンガという表現2 コマ論
21 マンガという表現3 視線誘導論~視線力学
22 マンガという表現4 表現論の意味
23 マンガ論の問題1 様々なマンガ論
24 マンガ論の問題2 マンガ論の歴史
25 マンガ論の問題3 原理的な諸問題
初年度(2008年)、大学通年講義を初めて行い、その1年の試行錯誤をできるだけ活かして、2年目の試行錯誤を行う。

授業方法

アニメ、マンガの映像化作品(「まんがビデオ」)、「BSマンガ夜話」など映像資料を使い、マンガ作品や視覚的資料のOHPによる映写など、視覚的な問題提起を行う。

成績評価の方法

第2学期 (学年末試験) :試験を実施する
履修希望多数の場合、第1学期初めに試験
履修人数は最大でも百人とし、それを越える人数が希望した場合、第1学期最初に簡単な試験を行う。

参考文献

竹内オサム、夏目房之介マンガ学入門ミネルヴァ書房2009
他の参考文献については、講義中にそれぞれ指示する。

履修上の注意

履修者数制限あり。(100名)
第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

第1回講義にどうしても出席できず、かつ講義履修を望む者は、身体表象文化学事務室か仏文科事務室にその旨伝え、相談のこと。