言語・情報コース ゼミナール(5)
ドイツ語の多様性(基礎編)

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
高田 博行 教授 2 3〜4 第1学期 3

授業の目的・内容

言語の実態はけっして均一的(等質的)ではない。同じ話し手が時と場合に応じて、自らのことばをさまざまに違えて用いている。友人と話すときは打ち解けた若者らしい話し方をしていたはずの人が、就活の面接の場面となるとかなり形式的で堅苦しい話し方をする(社会的差異、文体的差異)。また高校の友人と再会したときには、出身地のことば(方言)を用い(地理的差異)、祖父母と話すとどこかことばの違いを感じる(時代的差異)。こう考えると、ドイツ語にも「さまざまなドイツ語」が存在するのは明らかであろう。本授業では、具体的事例に則しながら、ドイツ語の多様性について考察する。

授業計画

取り上げることが可能なテーマには、例えば次のものがある:
1)バイエルン人はどのような発音をするのか。
2)ベルリンとミュンヘンではどのような語彙の違いが見られるのか。
3)ドイツとスイスとオーストリアではどのような文法の違いが見られるのか。
4)女性らしいドイツ語は存在するのか。
5)どんな話し方をすると「上品」、「下品」に響くのか。
6)チャットではどのようなドイツ語が書かれるのか。
7)法律家はどのようなドイツ語を書くのか。
8)政治家はどのようなドイツ語を語るのか。
9)どのような広告文がひとのこころをつかむのか。
10)カフカはどのようなドイツ語を書いたのか。
11)現代でも使われる「古風な」ことばにはどんなものがあるのか。

授業方法

教員による概説を数回行ったあと、上記のテーマ圏について、各受講生が参考文献に当たりながら発表(プレゼンテーション)する。

成績評価の方法

出席状況、発表内容、そしてレポートを総合して評価する。

参考文献

授業のなかで適宜紹介する。

履修上の注意

履修者数制限あり。
第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

言語・情報コースゼミナール(5)を履修する学生は、言語・情報コースゼミナール(6)と合わせて通年で履修せねばならない。