担 当 者 | 単 位 数 | 配当年次 | 学 期 | 曜 日 | 時 限 |
遠藤 利彦 講師 | 4 | 3〜4 | 通年 | 木 | 5 |
・第1学期:発達における生まれと育ち 現今における人の発達についての語り方には大きく二種の方向性があると考えられる。一つは、いわゆる「生まれ」(nature)の要素(発達の遺伝的および進化生物学的基盤)を強調するものであり、もう一つはいわゆる「育ち」(nurture)の要素(発達の獲得的および社会文化的基盤)を問おうとするものである。その二つのベクトルは、時に相容れない全く逆方向のものと見なされがちであるが、私たち一人ひとりの発達がその両基盤から成り立っていることはいかなる意味でも否めない。本演習では、こうした二つの基盤それぞれに深く関わる国内外の気鋭の論者の書を批判的に読み込むことを通して、その間にいかなる溝があるのかということを体感するとともに、それを超えて、どのような理論的架橋の方途があり得るのかということについて深く考究することにしたい。 ・第2学期:生涯発達の心理学 数名の者からなる小グループに分かれ、受精・誕生から死に至るまで、それぞれ1つの発達ステージを選択・担当する。そして、その発達ステージに関してこれまで、心理学・教育学およびその周辺諸科学では、どのような形で研究が進められてきたか、その動向を簡単に説明し、かつ、代表的な実証研究の概要を紹介する。また、その発達ステージに絡む実際の現代的諸問題について論究し、その上で、批判的観点から、これまでの研究の問題点や欠落点等を指摘、さらにそれらを補うには、今後どのような研究を新たに実施していく必要があるか、具体的に研究計画の立案を試みる。 |