※日本文学特殊研究
〈文芸復興〉期を考える

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
山本 芳明 教授 4 D/M 通年 2

授業の目的・内容

昭和10年前後、〈文芸復興〉とよばれる現象が発生する。プロレタリア文学運動の衰退・崩壊、永井荷風・宇野浩二らの既成作家や大家の復活、横光利一の「純粋小説」の提唱、小林秀雄の指摘する「社会化された『私』」の問題などの様々な現象がメディアをにぎわせていた。しかも、この時期は政治的にも経済的にも社会的にも大きな変動が生じていた。この興味深い時期に生成された文学作品や文学現象を新たな視点から考察していきたい。今年は昭和7〜9年を中心に分析をすすめる予定で、特にプロレタリア文学の動向を確認するところから出発したい。

授業計画

ガイダンス
プロレタリア文学についての概説
プロレタリア文学の考察
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14 学生による発表とそれに対する質疑・討論
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受講者数によって変動はあるかもしれないが、受講者は第1学期・第2学期に1回ずつ発表する予定。

授業方法

演習形式で行う。受講者は第1学期においては課せられたテーマに基づいて発表する。第2学期においては、〈文芸復興〉期に関する、自ら選択したテーマや作品の考察を発表する。なお、修士論文執筆予定者は、修士論文の一部を、学部4年生は、卒業論文に取りあげるテーマで発表し、レポートを提出してもよい。

成績評価の方法

学年末にレポートを課す。
出席・発表・質疑応答などの平常点も重視する。

教科書

レポーターの申告により、取扱う作品が判明した時点で適宜指示する。

参考文献

山本芳明文学者はつくられるひつじ書房2000
日高昭二文学テクストの領分』(21世紀叢書白地社1995
特集=昭和初年代を読む』(隔月刊「文学」第4巻第2号岩波書店2003
有馬学「国際化」の中の帝国日本』(日本の近代4中央公論新社1999
有馬学帝国の昭和』(日本の歴史23講談社2002
この他のものは適宜指示する。

履修上の注意

履修者数制限あり。(20名)
第1回目の授業に必ず出席のこと。