国際経済学(上級I)

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
椋 寛 准教授 2 3〜4 第2学期 1

授業の目的・内容

受講者が大学院へ進学する事を想定しつつ、伝統的な貿易理論から最新の理論までを解説する。2〜4年次配当の「国際経済学」では数式の使用を極力抑え、現実の事例や制度あるいは政策議論に重点を置いているが、本講義では逆に数式や図を駆使し、国際経済学の理論的な展開を体系的に理解することを重視する。

授業計画

講義のガイダンスと予備知識の解説
多数財リカードモデルの基礎
多数財リカードモデルの応用:技術移転とLearning by Doing
支出関数とGDP関数による一般均衡分析
貿易利益の双対性アプローチと貿易政策の効果
独占的競争下の国際貿易:Love of Varietyと貿易利益
独占的競争下の国際貿易:産業集積
企業の異質性と国際貿易〜Melitzモデル(1):企業の参入退出と閉鎖経済均衡
企業の異質性と国際貿易〜Melitzモデル(2):貿易均衡の導出と貿易利益
10 国際寡占と戦略的貿易政策(1):第3国市場モデルにおける輸出補助金競争
11 国際寡占と戦略的貿易政策(2):費用格差と輸出補助金競争
12 輸出政策の政治経済学
13 輸出競争下の戦略的環境政策
14 企業の技術選択と貿易政策
15 まとめ

授業方法

スライドを使った教員の講義形式を基本とする。参加者には頻繁に指名の上、発言を求める(受講者数と講義トピックにもよるが、1回の講義中で必ず1回は指名する予定である)。

成績評価の方法

第2学期 (学年末試験) :試験を実施する
レポートの提出

参考文献

中西訓嗣・広瀬憲三・井川一宏(編)国際経済理論』(有斐閣ブックス2003
Robert C. Feenstra, Advanced International Trade: Theory and Evidence, Princeton University Press, 2003
Luis A. Rivera-Batiz, Maria-Angels Oliva, International Trade Theory, Strategies, and Evidence, Oxford University Press, 2004

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

大学院への進学を前提とした講義を行うため、上級のミクロ経済学の知識と、微分・積分の知識を前提とする。国際経済学の単位を既に取得していることが望ましい。講義レベルの目安として、模擬講義資料をhttp://www-cc.gakushuin.ac.jp/~20030012/ に置いておくので、履修の決定の際に目を通して置くとよい。