哲学A
西洋哲学の流れ

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
中川 明博 講師 4   通年 4

授業の目的・内容

本授業は、古代から現代に至る西洋哲学の流れを主たる哲学者の諸説をたどっていくことで、哲学という学問が何を問い、何をめざしているのかについて理解を深めることをめざす。過去の哲学者たちの思考が胚胎し展開していく現場に立ち会ってもらい、その思考を共有することを通じて、この授業が、受講者みずからが根元的に問い、考える機縁となることを願う。
第1学期は、古代から近世・近代哲学へと至る過程において、真に存在するものは何かを問う存在論的パラダイムから、私たちは何を知り得るのかを問う意識論的パラダイムへの移行がどのように成し遂げられたかを跡づける。第2学期は、現代哲学に特徴的な言語論的なパラダイムへの転換を中心に、現在優秀な諸哲学について批判的に検討していく。考えることさえ厭わなければ、予備知識は特に必要としない。

授業計画

ガイダンス(授業の目的、授業の進め方、単位の取り方等について)
古代哲学(1)哲学のはじまり、初期の自然学者たち
古代哲学(2)ソフィストとソクラテスの愛知
古代哲学(3)プラトンの哲学
古代哲学(4)アリストテレスの哲学とヘレニズムの思想
中世哲学(1)アウグスティヌス、トマス・アクィナス
中世哲学(2)普遍論争
近世哲学(1)デカルトの方法的懐疑
近世哲学(2)スピノザとライプニッツの合理論
10 近世哲学(3)ロックの経験論
11 近世哲学(4)バークリー、ヒュームによる経験論の展開
12 近代哲学(1)カントの批判哲学
13 近代哲学(2)カントの批判哲学とドイツ観念論
14 第1学期のまとめと学期末試験についての説明
15 ガイダンス(第1学期の試験結果、第2学期授業の進め方などの説明)
16 現代哲学(1)実存と生の哲学(ニーチェ)
17 現代哲学(2)実存と生の哲学(キルケゴール、ベルクソン)
18 現代哲学(3)フッサールの現象学(現象学的還元)
19 現代哲学(4)フッサールの現象学(生活世界)
20 現代哲学(5)現象学の展開(ハイデガー、メルロ=ポンティ、サルトル)
21 現代哲学(6)ウィトゲンシュタインの哲学(語りえぬもの)
22 現代哲学(7)ウィトゲンシュタインの哲学(言語ゲーム)
23 現代哲学(8)言語分析哲学の展開(論理実証主義、言語行為論他)
24 現代哲学(9)構造という概念(ソシュール、レヴィ=ストロース)
25 現代哲学(10)現代ドイツの思想(フランクフルト学派)
26 現代哲学(11)現代アメリカの政治哲学(ロールズ、サンデル他)
27 第2学期のまとめ
受講者の関心に応じ、授業内容に関して先回り、遠回り、道草などをすることもあるのでご了承願いたい。

授業方法

講義形式の授業。

成績評価の方法

第1学期 (学期末試験) :試験を実施する
第2学期(レポート)

教科書

竹田青嗣・西研[編]はじめての哲学史』(有斐閣アルマ有斐閣1998年、ISBN:4641120463

参考文献

参考文献については授業内で適宜紹介します。

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

試験、レポート等を含めて、この授業の単位の取り方について第1回目の授業時に説明します。