社会学Ⅲ
比較社会学への招待

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
野宮 大志郎 講師 2 3~4 第1学期 3

授業の目的・内容

本講義は、III(第1学期)とIV(第2学期)それぞれ単独に履修できるが、第1第2学期あわせての授業として計画されている。したがって、第1第2学期ともに履修することが望ましい。第1学期では、比較社会学の基礎的文献に親しむ。第2学期は、受講生各自が比較研究をおこなうことを前提に、cross-readingといった手法や比較研究の方法論的諸問題を学ぶ。
第1学期の目標
第1学期では、比較社会学の基礎的文献に精通することを目標とする。どのような研究が比較社会学的研究と呼ばれるのか、どのような研究手法が採用されているのか、なぜ比較をするのかなどの問いに対して、答えられるようにする。このクラスでは、文献の「比較研究的」読み方をもあわせて学習する。受講生がグループを作り、講義で扱う文献以外の文献を解読し、プレゼンテーションをする時間を設ける。

授業計画

イントロダクション/オリエンテーション
差異を見せる比較:デュルケーム『自殺論』:第一編 序、1章
差異を見せる比較:デュルケーム『自殺論』:第一編 4章
差異を見せる比較:デュルケーム『自殺論』:第二編 2章
差異を見せる比較:デュルケーム『自殺論』:特徴&まとめ
原因を追求する比較:ドーア『日本の工場・イギリスの工場』:序・3章
原因を追求する比較:ドーア『日本の工場・イギリスの工場』:14章
原因を追求する比較:ドーア『日本の工場・イギリスの工場』: 15章&特徴&まとめ
比較のバリエーション:学生プレゼンテーション
貧窮の比較:猪俣津南雄『窮乏の農村』(初篇+終篇)
10 比較のバリエーション:学生プレゼンテーション
組織比較:目加田説子『国境を越える市民ネットワーク』(1,2,3,5章)
11 比較のバリエーション:学生プレゼンテーション
「仮想」比較:斎藤修『比較史の遠近法』(序、1章、4章)
12 Wrap-up
13 エッセイ

成績評価の方法

授業への参加度・クラスへの貢献度(35点)と授業内エッセイの得点(70点)で評価する。
授業への参加・貢献は、クラスへのインプット(15点)とプレゼンテーション(20点)から成る。

教科書

エミリ・デュルケーム自殺論
ロナルド・ドーアイギリスの工場・日本の工場

参考文献

猪俣津南雄貧窮の農村
目加田説子国境を越える市民ネットワーク
斉藤修比較史の遠近法
上記三冊は、プレゼンテーションを行なう学生の教材である。

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。