国際政治経済Ⅱ
国際政治経済論の考え方と分析手法

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
西村 もも子 講師 2 1~4 第2学期 4

授業の目的・内容

国際政治経済論とは、国際関係において政治と経済はどのように関係しているのか、経済的要因は国際政治にどのような影響を与えているのかといった問題を論じる学問です。今日、国際政治経済をつくりあげる主体は、国家のみならず企業や非政府組織(NGO)、個人など多様に広がっており、また、争点となる分野も、貿易や金融といった経済領域から環境、安全保障、人権といった経済外の領域まで、その幅はますます拡大しています。
本講義では、国際政治経済論の理論や考え方を学ぶことによって、国際政治経済を取り巻く様々な現象を歴史的、理論的に分析する視点を身に着けることを目指します。講義では、貿易、金融、投資、環境、開発、グローバル化などの具体的な国際政治経済の問題やその中での日本の経済外交を取り上げ、理論紹介をまじえながら検討を進めていきます。
なお、本講義は基本的に、国際政治経済Ⅰを履修したことを前提に進めます。 

授業計画

オリエンテーション
貿易(1)―GATTウルグアイ・ラウンドとWTOの法化
貿易(2)―WTO閣僚会議の失敗と交渉の停滞
通貨(1)―プラザ合意
通貨(2)―アジア通貨危機とIMF
資本移動―BRICsの台頭と資本移動
開発―先進国の援助政策と貧困問題
環境(1)―京都議定書とその効果
環境(2)―環境技術の輸出入と日本企業
10 人権―国連グローバル・コンパクトと企業の社会的責任
11 地域化(1)―地域貿易協定(FTA)の増大と変化
12 地域化(2)―アジア秩序の形成と日本
13 まとめ
上記の講義計画は暫定的なものであり、講義の進捗に応じて、内容や順序を変更する場合もあります。

授業方法

・講義形式を基本とします。受講者の数や希望に応じて、授業中の発表報告やディスカッションの場を設けることを予定しています。
・中間レポートの提出を求めます。事前に、レポートの書き方について説明するとともに、レポート課題(選択式)を提示します。

成績評価の方法

第2学期 (学年末試験) :試験を実施する
出席 30% レポート20% 学期末試験 50% から評価します。

教科書

飯田敬輔国際政治経済東京大学出版会2007
河野勝、竹中治堅アクセス 国際政治経済論日本経済評論社2003
山田高敬、大矢根聡グローバル化社会の国際関係論有斐閣2006
教科書を購入する必要はありませんが、授業前に上記いずれかの教科書を読んでおくことを勧めます。参考文献は授業時に紹介します。

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。