公共経済学

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
三井 清 教授 4 2~4 通年 3

授業の目的・内容

本講義では公共部門の役割について学ぶ。第1学期は、政府の支出政策の役割に関する理解を深めることが主な目的である。また、市場メカニズムの機能や政治メカニズムの機能などについての理解を深めることもねらいとしている。第2学期は、社会保障政策と課税制度(所得税、消費税、法人所得課税、資産課税など)についての理解を深めることが主な目的である。また、環境問題や地方財政についての理解を深めることもねらいとしている。

授業計画

厚生経済学の基本定理1:資源配分とパレート効率性
厚生経済学の基本定理2:市場均衡と効率性
公共財1:効率性とサミュエルソン条件
公共財2:限界便益・限界費用と効率性
リンダール・メカニズムと公共財の自発的供給
投票のパラドックスと一般不可能性定理
多数決投票と公共財供給
消費者余剰と等価変分・補償変分
仮説的補償原理とマスグレイブ主義政策論
10 費用・便益分析1:社会的便益と社会的費用
11 費用・便益分析2:時間短縮便益と統計的人命の価値
12 費用・便益分析3:トラベルコスト法
13 計算問題についての解説
14 発展的議論と応用的議論についての解説
15 まとめ
16 外部性1:環境汚染と共有資源
17 外部性2:ピグー税とコースの定理
18 社会保障:社会保険と情報の非対称性
19 公的年金1:積立方式と賦課方式の効率性比較
20 公的年金2:年金改革
21 租税入門:租税原則と公平性
22 租税の同等性:「消費税vs労働所得課税」と「資産所得課税vs資産課税」
23 個別消費税と利子所得税の超過負担
24 労働所得税
25 租税の帰着と中立性
26 法人所得課税
27 地方分権と政府間の役割分担
28 計算問題についての解説
29 発展的議論と応用的議論についての解説
30 まとめ

授業方法

簡単な質問をすることで講義内容の理解度を確認しながら講義を進める。

成績評価の方法

第1学期 (学期末試験) :試験を実施する
第2学期 (学年末試験) :試験を実施する
2回の宿題

参考文献

スティグリッツ公共経済学 第2版(上)第2版、東洋経済新報社2003
スティグリッツ公共経済学 第2版(下)第2版、東洋経済新報社2004
井堀利宏現代経済学入門・財政第2版、岩波書店2001

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。