現代金融論(上級Ⅱ)
証券投資分析と資産運用市場Ⅱ

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
藤林 宏 講師 2 3~4 第2学期 3

授業の目的・内容

証券と証券市場の経済的機能やそれらの基盤となっている証券投資分析の理論を体系的に説明し、将来、証券アナリスト等、資産運用関連業務を目指す学生に必須となる基礎知識の習得を狙う。
最初に、証券投資分析の中核理論である「ポートフォリオ理論」について、次いで、ファイナンス理論の最先端分野であるデリバティブ理論の基礎として「先物とオプションの理論」について、それぞれの概要を解説するとともに、数値例等による演習問題を行うことによって具体的なイメージをつかんでもらい、実践的な知識の習得を目指す。また、近年、重要性の高まりつつある年金資産運用について、基本的な投資手法や分析フレームワークおよび近年の環境変化を踏まえた新トピックの紹介等を通じて、年金資産運用の重要性に対する理解を深めることを目指す。

授業計画

オリエンテーション
ポートフォリオ理論(1)(リターンとリスク)
ポートフォリオ理論(2)(ポートフォリオ選択理論とCAPM)
ポートフォリオ理論(3)(ファクター・モデル)
ポートフォリオ理論(4)(株式のポートフォリオ運用)
先物の理論(1)(先物取引の仕組みと理論価格)
先物の理論(2)(先物取引の利用方法)
オプションの理論(1)(オプション取引の仕組みと理論価格)
オプションの理論(2)(オプション取引の利用方法)
10 年金資産運用の実際(1)(投資政策とアセット・アロケーション)
11 年金資産運用の実際(2)(国際分散投資)
12 年金資産運用の実際(3)(年金債務と資産運用)
13 年金資産運用の実際(4)(投資パフォーマンスの評価)
14 確定拠出年金と投資信託
15 年金資産運用の新潮流
証券投資分析の理論では、計算演習等の数値例を通じて具体的な適用事例の理解を深める。前提として、経済学、統計学、財務会計の初歩的な知識を有していることが望ましいが、これらの履修経験のない学生でも得るものが多い授業を心がける。なお、「現代金融論(上級I)」と併せて受講すると、より深い理解が得られると思われる。

授業方法

毎回、プロジェクターを使用して、パワーポイントのスライドショーの形式で講義を進める。なお、パワーポイントの資料(印刷アウトプット)は授業実施時に配布する。また、演習のための電卓も持参のこと。

成績評価の方法

第2学期 (学年末試験) :試験を実施する
試験を実施して評価する。

教科書

藤林宏・袖山則宏・矢野学・角谷大輔EXCELで学ぶファイナンス(2)証券投資分析三訂版、きんざい2009
上記は準教科書。授業はパワーポイント資料を使用して進めるが、より詳しい説明や事例等を求める場合に参考にされたい。

参考文献

小林孝雄・芹田敏夫新・証券投資論I(理論編)日本経済新聞社2009
伊藤敬介・諏訪部貴嗣・荻島誠治新・証券投資論II(実務編)日本経済新聞社2009