日本文学講義Ⅱ
漢学者林羅山の生涯

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
鈴木 健一 教授 4 2~4 通年 3

授業の目的・内容

江戸時代初期に徳川幕府に仕えた漢学者林羅山は、どちらかというと「御用学者」などと批判され、現代においては評判の良くない人物です。しかし、本当はとても意欲的で、そして知性的な人だったのです。彼がどのような生涯を送り、その間何を考え、どのような活動をしたのか、具体的な資料・本文に即しながら考えていきます。日本文学科の授業ですので、歴史的なことや思想的なことだけではなく、むしろ文藝的なことに重点をおいて分析します。日本史に特に詳しくなくてもかまいません。その点には配慮しますから、江戸時代の歴史・思想や文学が好きだと思う人、ぜひ参加して下さい。

授業計画

はじめ
偉大な存在 低い評価
家の期待を背負って
建仁寺での修行 儒学と仏教の違いとは?
儒学に目覚める
徳川家康との出会い
方広寺鐘銘事件
家康の死と駿河文庫の分割
家光による信頼
10 先聖殿 儒学者としての達成
11 読書と著述の日々
12 『徒然草』の注釈をする
13 第1学期のまとめ
14 『本朝神社考』 儒学と神道の接点とは?
15 怪談の翻訳
16 名言名句を抜き出す 江戸文学への影響
17 詩仙の選択 詩人石川丈山との交流
18 朝鮮通信使の応接
19 儒仏論争、キリスト教との関わり
20 歴史書を編纂する
21 将軍家のさまざまな行事に参加する
22 家族愛 弟 弟子
23 家族愛 妻 息子
24 林家という存在
25 死 その後
26 まとめ

授業方法

講義形式。質疑応答をしながらすすめたいと思っています。

成績評価の方法

第2学期 (学年末試験) :試験を実施する
夏季レポート・出席も加味する。

教科書

毎回プリントを用意します。

参考文献

堀勇雄林羅山』(吉川弘文館人物書吉川弘文館

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。