言語・情報コース ゼミナール(1)
認知言語学:心とことばと文化

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
岡本 順治 教授 2 3~4 第1学期 3

授業の目的・内容

マイケル・トマセロ (2006) 『心とことばの起源を探る』を使い、ゼミ形式の発表とディスカッションで、どのように人間の言語及び認知能力が文化的基盤に基づいて進化してきたかを考える。 テキストには、英語オリジナル、日本語訳、そしてドイツ語訳を平行して用いる。発表者には、日本語での要約と解説の他に、オリジナルの英語とドイツ語訳、日本語訳の比較も求められる。

授業計画

イントロダクション (授業の進め方、一般的注意)
イントロダクション (本書の概観, 発表の割り振り、テキストの概略説明)
謎と仮説
生物学的遺伝、ヒト以外の霊長類の文化
ヒトの文化進化、ヒトの個体発生
二重継承モデル
赤ちゃんの初期認知、9ヵ月革命
9ヵ月革命についてのシュミレーションによる説明
初期の文化学習、文化の個体発生的な起源
10 言語習得における社会認知の基盤、社会的やりとりの基盤
11 感覚運動的表示と記号的表示、注意の操作としての記号的表示
12 言語の最初の構文、構文学習
13 予備日

授業方法

提示されたテーマの中から、興味のあるものを選び、2~3人のグループを作って調べ、発表する。発表者以外の参加者の積極的な質疑応答を期待する。

成績評価の方法

口頭発表と学期末のレポート

教科書

マイケル・トマセロ心とことばの起源を探る:文化と認知勁草書房2006年、ISBN:9784326199402
Michael Tomasello, The Cultural Origins of Human Cognition, Harvard University Press, 2000, ISBN:0674005821
Michael Tomasello, Die kulturelle Entwicklung des menschlichen Denkens., Suhrkamp, 2009, ISBN:9783518294277

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

このコースゼミ(1)は(2)と合わせて通年履修すること。
人間の言語と認知能力に興味を持ち、知的好奇心にあふれた学生の参加を希望します。