● ４年ゼミナールＨ
―ル・クレジオ研究―

2008年にノーベル文学賞を受賞したル・クレジオの『砂漠』（1980年）を読みます。20世紀初頭に起きた砂漠の民ベルベル人の白人に対する叛乱と、その血を引く現代に生きる少女の遍歴を交差させながら紡がれていくこの物語は、神話的深みと、詩的なみずみずしさにあふれ、ル・クレジオの作品のなかでも特に評価が高い作品です。これを題材として、ル・クレジオという作家の世界観や文学の特徴を考えていきたいと考えています。

何分長い作品（folio版で400ページ以上）ですが、一年間で全部読むことをめざします。はじめの30ページほどは輪読形式でじっくりと読むことにし、これにより大まかな世界観を把握したあとで、15-20ページ程度ずつ担当を決め、レジュメ、鍵となる箇所の翻訳、コメント等を発表してもらいます。出席者の皆さんの積極的な議論を期待します。

第1学期 （学期末試験） ：試験を実施する

第2学期 （学年末試験） ：試験を実施する

授業での発表とレポート、および議論への参加などを総合的に判断して評価します。

Le Clézio, Désert, Gallimard (coll. "folio")

授業時に適宜紹介します。

履修者数制限あり。

第1回目の授業に必ず出席のこと。