有機化学特論Ⅴ

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
北原 武 講師 2 D/M 第2学期 2

授業の目的・内容

1) 生体成分、とくに二次代謝産物である天然有機化合物の生合成を系統的に学ぶ。
2) 天然有機化合物合成の具体例を通じ、合成計画、立体制御、機能解析等について学ぶ。
以上を通じて、生体物質の科学および生物活性天然物化学・有機合成化学への理解を深める。

授業計画

総論:講義方針およびスライド講義;有機化学・天然物化学の歴史に学ぶ-温故知新-
生体成分の生合成-1:生合成総論一次代謝と二次代謝、タンパク質、脂質、核酸など
生体成分の生合成-2:イソプレノイド;メバロン酸経路
生体成分の生合成-3:フェノール類;シキミ酸経路。ポリケチド;酢酸−マロン酸経路
生体成分の生合成-4:アルカロイド類;アミノ酸経路。複合経路その他生合成総括
天然物合成の意義。スライド講義;私の「ものつくり」履歴書-化学と生物の狭間で-
生物活性物質合成各論-1:変わりゆく農薬概論;ピレスロイドを中心に
生物活性物質合成各論-2:合成における立体制御その1;バーノレピン
生物活性物質合成各論-3:合成における立体制御その2;タナバリン、フデカロン
10 生物活性物質合成各論-4:合成における立体制御その3;カイトセファリン他
11 生物活性物質合成各論-5:機能の追究その1;細胞周期阻害剤の合成と機能解析
12 生物活性物質合成各論-6:機能の追究その2;有機合成と香り-フレーバーとフラグランス-
13 生物活性物質合成各論-7:機能の追究その3;有機合成と農業生産−ムギネ酸の話-
1) 天然物化学の基本を理解するために、生体成分の分類、とくに生合成経路による分類を系統的に解説。
2) 「有機合成=ものつくり」の面白さを理解するために、教員自身が行った天然物合成を例に生物活性物質合成の目的と意義、実際の計画と結果について詳細に解説。

授業方法

スライドとプリント併用。

成績評価の方法

授業への出席・演習・レポートにより判定する。

参考文献

森謙治著有機化学Ⅲ:天然有機化合物を中心に』(農芸化学全書養賢堂