音楽史

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
第1学期 山本 成生 講師
第2学期 豊永 聡美 講師
4   通年 1

山本 成生  講師 (第1学期) 歴史からみる音楽の西洋と日本

授業の目的・内容

この授業は、第1学期と第2学期で内容(講師)が異なります。第1学期は西洋(ヨーロッパ)、第2学期は日本における音楽史を論じます。
第1学期では、18世紀後半から19世紀にかけてのヨーロッパにおける音楽を概観します。一般的な「音楽史」において、この時代は「古典派」と「ロマン派」の時代とされ、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、シューマン、ショパン、ブラームス、ヴァーグナー、ブルックナーなどが代表的な作曲家とみなされています。
しかし、この講義では、音楽様式や美学的規範、あるいは「大作曲家」中心の見方を参考としつつも、より広い視点から見てゆきたいと考えています。すなわち、ヨーロッパの社会が近代へと大きく変容するこの時代において、音楽がどのように生み出され、どういった経路で流通し、そしてどのような形で消費されていたのか等、音楽を取り巻くコンテクスト(前後文脈)が主たる関心となります。
受講者には楽譜が読めるなどの音楽的素養は求めませんが、この時代の主要な音楽と歴史的事項については、あらかじめ知っておくことが望ましいでしょう。

授業計画

イントロダクション――「音楽」とは何か、「音楽史」とは何か
「バロック時代」の音楽と社会
通奏低音からソナタ形式へ――バロックから古典派への移行
「古典派」音楽の諸特徴
音楽家と「パトロン」
市民革命と古典主義の終焉
「ロマン派」音楽の諸特徴1
音楽における「ロマン主義」
音楽はどこで演奏されたか――劇場・サロン・家庭
10 「ロマン派」音楽の諸特徴2
11 巨大化するオーケストラと「聴衆の誕生」
12 楽器が生んだヴィルトゥオーゾ――楽器産業の展開
13 音楽の政治的・社会的諸機能
14 「歴史」となった音楽――音楽評論・万国博覧会・音楽学
15 まとめ

授業方法

講義形式を取り、毎回レジュメを配布します。また必要に応じて、音声・画像資料を視聴します。質問や発言などの積極的な姿勢は歓迎します。

成績評価の方法

第1学期 (学期末試験) :試験を実施する
この講義の成績は、第1学期・第2学期を合計して算出します。
第1学期の成績は、学期末試験によって判定します。試験の詳しい内容は授業中に告知します。

教科書

特に指定はしませんが、授業中に関連図書を適宜紹介します。興味を持った学生は、それらを読み進めることで知識を広げて欲しいと思います。

豊永 聡美  講師 (第2学期) 歴史からみる音楽の西洋と日本

授業の目的・内容

日本音楽の歴史的変遷を概観するするとともに、各時代における日本音楽の特徴を把握する。

授業計画

イントロダクション
日本音楽史の全体像
日本の楽器の源流
日本の音楽の源流
雅楽の編成と演奏形態
正倉院の楽器と東大寺大仏開眼供養会
伎楽と東アジアの世界
宮廷社会における音楽
源氏物語の音楽
法会と仏教音楽
10 祭祀と御神楽
11 能楽の歴史
12 能の鑑賞 ―談山神社「翁」奉納―
13 近世邦楽のあけぼの
14 歌舞伎と音楽
15 総括

授業方法

講義形式で進めるが、ビデオを見て感想文を書いてもらうこともある。

成績評価の方法

第2学期 (学年末試験) :試験を実施する
第1学期と第2学期の成績評価を合わせて総合的に評価する。第2学期の詳しい成績評価の方法については、第2学期最初の授業時に説明する。

教科書

教科書は使用しないが、毎回プリントを配布する。

参考文献

必要に応じて随時紹介する。