※表象文化制度論演習
ファッション・ヘアメイクと映画

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
芳野 まい 助教 4 2~4 通年 2

授業の目的・内容

「ファッション・ヘアメイクについて、映画を通して考える」
映像作品(主に映画)にあらわれるファッション・ヘアメイクを取り上げ、社会の移り変わりをもっともよく映すファッション・ヘアメイクの現象が、それぞれの時代の創作者にどのようなインスピレーションを与えたのかを考えながら、ファッション・ヘアメイクをめぐるさまざまな思考、実践に触れます。
みなさんが文学・映像作品を研究する際、そのなかにあらわれるファッション・ヘアメイクを歴史的・社会的に位置づけ読解の手助けとするため、ファッション史・ヘアメイク史について最低限の知識をツールとして身につけることも、目的とします。

授業計画

イントロダクション 20世紀=ファッションの世紀、映画の世紀
『ポリー・マグー お前は誰だ』 60年代、「若さ」の文化
『ポリー・マグー お前は誰だ』 既製服産業の発展
『ポリー・マグー お前は誰だ』 「ファッション・テレビ・メディア」
『偽れる装い』 戦時下のファッション、ファッション業界を描く作品について考える
『偽れる装い』 戦後のクリスチャン・ディオールの「ニュールック」
『偽れる装い』 オートクチュールの歴史
『都市とモードのビデオノート』80年代 「日本発」
『都市とモードのビデオノート』衣服をめぐる「東洋と西洋」
10 『モード・イン・フランス』80年代とブランドイメージ
11 『モード・イン・フランス』「パリ信仰」の歴史を考える
12 『The Women』 ハリウッド映画とファッション産業
13 『The Women』 ハリウッド衣装デザイナーとスターシステム、ファッションリーダーの変遷
14 理解度の確認
15 自主研究
16 第2学期は、ヘアメイクについて考えます。細かい内容については授業の進度をみながら、第1学期終了前に発表します。
第1学期はファッション、第2学期はヘアメイクについて考えます。
第1学期は、リアルタイムのファッションの姿を捉えドキュメンタリー的価値のある映画をとりあげ、細かく分析します。必要に応じて、それ以外の映画についても補足的に触れます。

成績評価の方法

授業内小レポート+学期末レポート
*レポートについて
・授業で鑑賞した作品についてのレポート
ほぼ毎月一本ペースで、授業で鑑賞した作品について考え、またファッション・ヘアメイクについて自分の考えを深めるための設問(例:「ファッション・ヘアメイクについて、もっとも関心のある現象はなにか?またそれはなぜか?」)に答える内容のレポート提出が求められます。
・学期末レポート
さらに、学期末に各自、映像作品を一作品鑑賞し、そのなかにあらわれるファッション・ヘアメイクの役割を分析したレポートを提出することが求められます。

教科書

http://www.bunka.ac.jp/museum/text/kankobutsu_12.html年表 ヨーロピアン・ファッション 文化学園服飾博物館発行1998
深井晃子監修 世界服飾史 美術出版社ISBN:4568400422
ファッション辞典 文化出版局1999

参考文献

小幡江里編 シネマ ファッション 芳賀書店1993?年、ISBN:4826105541
川本恵子 魅惑という名の衣装 キネマ旬報社1993?年、ISBN:4873760534
*外国語参考文献については、受講者が学習した外国語を確認したうえで、授業時に指示します。

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

ファッション・ヘアメイク史(とりわけ映画ファッション・ヘアメイク史)について特に詳しい知識は必要ありませんが、授業開始前にシラバスで指定した参考文献のなかのいずれか一冊を通読し、ロココ以降現代までのおおざっぱな歴史の流れを、頭に入れておくこと。授業は、それを前提とした上で行います。
その他の注意点:
・年表(文化学園服飾博物館発行 http://www.bunka.ac.jp/museum/text/kankobutsu_12.html)を、毎回かならず持参すること。
・文化学園服飾博物館2012年4月から6月開催(予定)の、ヨーロッパ・ファッションの歴史をたどる展示を、なるべく鑑賞しておくことが、のぞましい。