日本政治過程論Ⅰ
政治過程の基本ステージの概説

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
坂本 孝治郎 教授 2 1~4 第1学期 4

授業の目的・内容

まず最初に政治過程論とは何かについて紹介します。そして、日本政治の1年がどのように制度化されて展開しているか、それを把握してもらうために、議会日程や予算編成日程それに外交日程などについて略述、また5月連休期などの儀礼日程の歴史的・政治的な意義について重点的に言及します。続いて、選挙・内閣・政党・国会などの政治制度について、比較視座をまじえて概説していきます。すなわち、第1学期は日本政治の制度的な特質や実態について理解を深めてもらうこととします。

授業計画

「日本の政治」と「政治過程論」をめぐって
日本政治の時間構成(1):予算編成・国会審議・祝祭日等の日程
「五月連休」の政治学:議会日程と政治儀礼
日本政治の時間構成(2):英国政治の時間構成との比較
「選挙制度」をめぐって
2009年衆院選と2010年参院選の結果について
「執政制度」の類型とリーダーシップ論をめぐって
日本の議院内閣制と内閣組織の再編・変革について
「政党制度」:政党システムと政党組織
10 日本の2大政党(自民党・民主党)と第3党・公明党について
11 「議会制度」:効率性と開放性をめぐって
12 日本の議会ルールについて
13 日本の立法過程:内閣提出法案を中心として
14 英国の政府提出法案の立案過程について
15 総括的な理解度の確認
原則として、シラバスの順番どおりに講義していく予定ですが、場合によっては前後を入れ替えることもあります。

授業方法

基本的にレジュメや資料を配布し、それに即して内容を口頭で説明・概説していくが、ときに政局に言及することもあります。

成績評価の方法

第1学期 (学期末試験) :試験を実施する
記述式の回答です(ノートやレジュメの参照は不可)。

教科書

特別に指定する教科書はないが、各回のテーマについては、配布するレジュメに参考文献や論文などが記載してあります。

参考文献

建林正彦・曽我謙悟・待鳥聡史比較政治制度論』(有斐閣アルマ有斐閣2008
伊藤利光・田中愛治・真淵勝政治過程論』(有斐閣アルマ有斐閣2000

その他

新聞・オンライン記事やテレビ報道などを適宜フォローして、「どういった舞台で、いかなるアクターが、どう発言し振る舞って、何が起きているのか」などの基礎的な情報を不断に入手し、また月刊誌などで提起・整理されている論点にも注目して、日本政治に関する感度を自主的に上げて批評眼を鍛えていくよう期待します。