現代社会思想Ⅰ
新自由主義論

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
酒井 弘格 講師 2 1~4 第1学期 4

授業の目的・内容

この講義は、新自由主義の思想的背景を理解することを目的とする。
ここでは特に、新自由主義の最大の人物であるハイエク(Friedrich August von Hayek)の著作について、担当者の研究結果をもとに丹念に解説していくことにしたい。

授業計画

イントロダクション(ハイエクの横顔、研究史など)
初期の経済理論の概説
『個人主義と経済秩序』:知識論
『隷従への道』:社会主義批判
『科学の反革命』:科学方法論
『感覚秩序』:心理学
『自由の条件』(1):自由
『自由の条件』(2):法の支配
『自由の条件』(3):福祉政策
10 『貨幣発行自由化論』:通貨政策
11 「説明の程度」、「複雑現象の理論」:科学方法論の変化
12 『法と立法と自由』(1)、『致命的な思いあがり』:社会進化論
13 『法と立法と自由』(2):社会正義批判
14 『法と立法と自由』(3):議会制改革案
15 理解度の確認
なるべく丁寧に進めていきたいので、授業内容が予定通りに消化できない可能性がある。

授業方法

講義による。
資料を配布し、それを読み解いていくことが中心となる。

成績評価の方法

レポートと質問票による。
レポートは学期末に実施する。
質問票は、各回授業後に質問のある者に質問を記入してもらい、G-Port上で返答するというものである(質問の内容が、授業を理解しかつ他の学生の理解に資するものどうか、ということを基準にして点数を与える)。

教科書

資料を配布する。

参考文献

新版 ハイエク全集春秋社2007‐
嶋津格自生的秩序木鐸社1985
エイモン・バトラー、鹿島信吾・清水元訳ハイエク筑摩書房1991
山中優ハイエクの政治思想勁草書房2007
その他は初回授業時に指示する。

その他

検討対象の特質上、幅広い学問領域を扱うことになる。予備知識は必要ないが、そのことを踏まえて受講すること。