経営数学Ⅰ
論理力のトレーニング

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
白田 由香利 教授 2 1~4 第2学期 1

授業の目的・内容

本講義では、連立方程式、関数、微分の概念を、コンピュータグラフィクスを通して再確認し、数学知識の再構築を行う。高校までに修得した代数学的プロセスを、さらに深く理解するために、グラフィクスによる解説を行ない、知っているだけの数学から脱却し、使える数学知識に変えていく。数学プロセスの理解のためには、計算力が必須なので、小テストを行い、数3レベルの微分計算までの計算力を養成する。手を動かして計算力を養うため、計算ドリルは紙媒体で提供する。
内容は、需要と供給の分析、国民所得決定問題、ローンの償還などの問題を題材とする。一貫してグラフィクスによる、見て分かる数学を実践する。例えば、国民所得決定問題において、需要曲線ならぬ需要平面を3次元グラフィクスで可視化し、平面上の等高線を2次元平面へ投影することで関数シフトを説明する。連立方程式も、3元連立方程式を3次元グラフィクスによって解いてみせる。ローンの償還では、返済額の増額による償還期間の短期化などを可視化する。
「経営数学1」は「経営数学2」の準備段階であり、経営数学らしい内容は経営数学2ででてくるので、ぜひ、経営数学2も合わせて履修することを薦める。
本講義の目的は(1)論理的考え方ができるようにすること、(2)経営数学的知識の習得、である。つまり、数学を通して、論理的推論能力を高めることを主たる目的とする。それは数学分野に限らず日常生活における数多くの判断の質を高める。講義では、推論の中の、演繹推論を多く扱う。

授業計画

オリエンテーション
高校数学のレビュー
需要と供給の分析
国民所得決定問題
微分の演習
国民所得決定問題
微分の演習
国民所得決定問題
指数と対数の微分演習
10 利息と利子に関する問題
11 指数と対数の微分演習
12
13 利息と利子に関する問題
14 総復習
15

授業方法

授業に関しての疑問質問は、e-Learningシステム Web:HowToSolveIt で回答し、皆さんの疑問解消に努めます。使い方を説明します.学生の皆さんが、数学の問題を解いていて分からない箇所があった場合、紙の質問票に、解答プロセスを丸移ししてから、分からない箇所を線で明示して、教員に提出します。全ての教材には解答が付いているので、解答を模写することは、誰でも可能です。返事は、音声付回答ビデオ・コンテンツとしてデータベースに格納されます。学生の皆さんは、WEB上で、教師の音声を聞きながら、いつでも、回答を見聞きすることが可能となります。ビデオ・コンテンツからは、学生氏名などは消してありますが、学生の個人情報保護の観点から、本URLは外部公開していません。
本年度から、数学ヘルプデスクに代わり、経営学特殊講義(経営数学入門)を開講します。数学に自信のない人は、経営数学入門を履修してください。
経営数学1は、他学部のかたの履修も歓迎します。

成績評価の方法

第2学期 (学年末試験) :試験を実施する
第1学期の経営数学1と同じ。

教科書

白田由香利悩める学生のための経済・経営数学入門共立出版2009
教科書は必須です。必ず用意してください。この授業の内容を本にしたものなので、授業内容がそのまま載っています。出席しても理解できなかった場合、クラブでやむなく欠席した場合、などに役立ちます。

参考文献

白田由香利,橋本隆子,飯高茂感じて理解する数学入門第1版、オライリージャパン2012
法経図書センターの「白田先生コーナー」にも参考書を用意していますので、参照してください。高校数学の参考書から英語版の大学生用数学テキストまで各種あります。

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

自習用に各種のWeb教材を提供しています。
http://www-cc.gakushuin.ac.jp/~20010570/2012/
http://www-cc.gakushuin.ac.jp/~20010570/private/MAXIMA/
そのほか、過去の期末試験、小テストの内容も解答付きで載っています。
本科目の履修者は、「経営入門演習(白田)」を合わせて履修することを薦めます。同じ内容を、Mapleを使って演習するからです。