思想史演習Ⅱ
戸坂潤『思想と風俗』を読む

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
林 淑美 講師 4 2~4 通年 3

授業の目的・内容

昭和期を代表する日本の最もすぐれた哲学者、戸坂潤が一九三六年に刊行した『思想と風俗』を読む。これは、「思想は風俗の形を取ることによって、社会に於ける肉体的リアリティを有つことが出来る。」(「序文」)という問題機制のもと、昭和十年代の全体化に向う思想的動向のなかで、それが諸個人のレベルにおいてどのように内面化され主体化されていくかということを文学、映画、あるいは教育、宗教といった社会の諸相に見える言説を分析した書である。思想とは何かを根源的に問うたこの書を、昭和期の社会の様々な面を再構成しながら読んでいく。『思想と風俗』は、昭和初年代から十年代にかけての日本社会の様々な現象を論じたものであり、そうした眼前の現象の性格を科学的な検討によって理論的に把握することを試みたものであるが、それは、二十世紀後半から世界の知性が様々に模索したイデオロギー概念改訂の理論的達成の先駆的な仕事をなした戸坂潤の稀有な理論的作業の成果である。本演習は、これをテキストにして、思想とは何かを根源的に問う試みを、日本の昭和初年代・十年代から考える。

授業計画

戸坂潤『思想と風俗』と刊行前後の歴史的状況についての概説。
『思想と風俗』講読。学生による発表と、質疑・討論。1前半。
『思想と風俗』講読。学生による発表と、質疑・討論。1後半。
『思想と風俗』講読。学生による発表と、質疑・討論。2前半。
『思想と風俗』講読。学生による発表と、質疑・討論。2後半。
『思想と風俗』講読。学生による発表と、質疑・討論。3前半。
『思想と風俗』講読。学生による発表と、質疑・討論。3後半。
『思想と風俗』講読。学生による発表と、質疑・討論。4前半。
『思想と風俗』講読。学生による発表と、質疑・討論。4後半。
10 『思想と風俗』講読。学生による発表と、質疑・討論。5前半。
11 『思想と風俗』講読。学生による発表と、質疑・討論。5後半。
12 『思想と風俗』講読。学生による発表と、質疑・討論。6前半。
13 『思想と風俗』講読。学生による発表と、質疑・討論。6後半。
14 第1学期のまとめ。
15 自主研究。
16 『思想と風俗』講読。学生による発表と、質疑・討論。7前半。
17 『思想と風俗』講読。学生による発表と、質疑・討論。7後半。
18 『思想と風俗』講読。学生による発表と、質疑・討論。8前半。
19 『思想と風俗』講読。学生による発表と、質疑・討論。8後半。
20 『思想と風俗』講読。学生による発表と、質疑・討論。9前半。
21 『思想と風俗』講読。学生による発表と、質疑・討論。9後半。
22 『思想と風俗』講読。学生による発表と、質疑・討論。10前半。
23 『思想と風俗』講読。学生による発表と、質疑・討論。10後半。
24 『思想と風俗』講読。学生による発表と、質疑・討論。11前半。
25 『思想と風俗』講読。学生による発表と、質疑・討論。11後半。
26 『思想と風俗』講読。学生による発表と、質疑・討論。12前半。
27 『思想と風俗』講読。学生による発表と、質疑・討論。12後半。
28 『思想と風俗』講読。学生による発表と、質疑・討論。13前半。
29 『思想と風俗』講読。学生による発表と、質疑・討論。13後半。
30 理解度の確認。

授業方法

レポーターによる報告に基いて、全員で議論をおこなう。

成績評価の方法

学年末レポート

教科書

戸坂潤著思想と風俗』(東洋文庫697平凡社2001

参考文献

その都度紹介する。