数学3 化2年
化学生の線形代数学エッセンス

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
中村 滋 講師 2 2 第1学期 3

授業の目的・内容

化学を学ぶ上で必要とされる線形代数の基礎知識を講義する。まず平面と空間のベクトルを扱い、内積、外積に慣れる。続いて行列の基本事項を説明し、行列の基本変形を練習する。これによって、連立1次方程式や逆行列が簡単に求められるようになる。行列に慣れたところで、最後に線形空間と線形写像について学ぶ。以上の内容は、化学の勉強のためと言うよりも、現代人の常識としたい基本的な知識である。少なくとも理系の学生としては完全にマスターをして欲しい。

授業計画

オリエンテーション、数学の本質
ベクトル1 平面ベクトル
ベクトル2 空間ベクトル
ベクトル3 内積・外積
ベクトル演習
行列1 行列とは?行列の演算
行列2 行列の便利さ、行列の基本変形1
行列3 行列の階数、行列の基本変形2
行列演習
行列の応用1 行列の基本変形3
行列の応用2 様々な行列の応用
10 行列の応用3 行列式の基本
行列の応用演習
11 線形空間と線形写像1 線形空間、線形部分空間
12 線形空間と線形写像2 線形写像
13 線形空間と線形写像3 線形写像と行列
線形空間演習
14 総復習
15 理解度の確認
情報があふれる現代社会にあって、膨大な情報を正確かつ簡潔に表現できる行列が見直されている。そのために理系のみならず、文系の学生にも行列の知識が必要とされる時代がやってきた。行列やベクトルの理論を総合的に学ぶ線形代数学のうち、化学を学ぶものにとって必須の基本知識を半年で講義する。いわば化学生のための「線形代数学エッセンス」講義である。完全にマスターして欲しい。

授業方法

講義形式で進め、出席は毎回のチェックテストで確認する。
3回目毎に講義の後半を小演習の時間とする。小演習で黒板に出て解くと平常点になる。この時のチェックテストは小テストとして平常点に算入する。

成績評価の方法

第1学期 (学期末試験) :試験を実施する
平常点(出席、小テスト、黒板に出た回数)約15%
レポート点(小レポート、必修レポート)約25%
試験成績(学期末試験)約60%
以上を総合して判定する。

教科書

桑田孝泰・森田康夫数学入門Ⅱ版、サイエンス社2007
一昨年度から私が担当することになったが、それ以前と同じ教科書を用いる。

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

最近は文系の学生でさえも、行列と行列式の知識が必要とされる場面が多くなった。化学の学生にとっては必須の基礎知識である。そこで線形代数の基本を半年間で講義する。また、計算力の涵養も目的の一つとする。予習はいらない。授業に集中し問題練習を含めた復習をしっかりしてほしい。
非常勤なので連絡はなるべく講義の前後にしてもらい、緊急時はe−mailで。
shigeru-nn@jcom.home.ne.jp