アカデミック・スキルズ(講義型)
大学での基礎となるスキルの習得

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
西田 みどり 講師 2   第1学期 4

授業の目的・内容

大学生活で求められるアカデミック・スキルのうち「情報を調べる・学術的文章を書く・発表する」技術を身につけることが目的である。「情報を調べる」では、データベース、学術雑誌などの多様な情報を収集・分析して適正に判断し、モラルに則って効果的に活用する情報リテラシーを学ぶ。「学術的文章を書く」では、感想文や作文とは異なるアカデミック・ライティングを「文章の型(文章構成法)」の活用を通して学ぶ。型を活用することで、だれでも一定レベルのレポートが書けるようになる。また、大学での課題はレポート以外に発表(プレゼンテーション)という形式も多いため、「発表する」では、調査結果や自分の意見を他者に効果的に伝えるためのプレゼンテーション技法を学ぶ。

授業計画

オリエンテーション
1)アカデミック・スキルズとは何か
2)授業シラバス紹介
3)レポート完成までの手順
4)〈文〉の基本的表現
 表現の基礎10項目/内容の基礎10項目/推敲法
 演習―悪文修正
学術的文章を書く(1)
1)パラグラフライティング
 パラグラフとは何か/パラグラフの構造
 演習―パラグラフ分析
 演習―パラグラフを書く
2)パラグラフの帰納的展開法と演繹的展開法 
 演習―練習問題
学術的文章を書く(2)
1)レポートの基本的構成法
 演習―文章を読んで構成法を見分ける
2)レポートの論証法
 演習―論証法
3)宿題―課題のテーマについて否定・肯定、双方の立場からの理由を考えてくる
学術的文章を書く(3)
1)800字程度の意見を主張する文の書き方
 構成と論証法解説
 演習―マイクロディベート
 演習―文章構成ワークシート作成
2)導入部の書き方
 導入部の書き方五つの型
 演習―導入部を書く
学術的文章を書く(4)
1)推論の方法と論法
 帰納法/演繹法/三段論法/弁証法
 演習―本論を書く
学術的文章を書く(5)
1)情報整理法マッピング
 マッピング解説
 演習―自己分析マッピングの作成
2)マッピングで書く〈比較型〉文章
3)講座での共通テーマにしたがって「情報を調べる」の授業で学ぶことを生かし、長文レポートのための情報を収集する
情報を調べる(1)
レポート・プレゼンで使用する資料・情報の特徴について
情報の発生と流通/大学図書館の役割/資料・情報の特徴
資料・情報を効率的に入手するための検索方法1
情報を調べる(2)
資料・情報を効率的に入手するための検索方法2
資料・情報を評価し適切に利用する方法
著作権と盗用/引用・参考文献の書き方/情報の信頼性
学術的文章を書く(6)
1)表記法
2)引用法
 演習―直接引用と間接引用の練習問題と解説
3)要約の方法
 なぜ要約が必要か/さまざまな要約法
 演習―要約の実践と解説
10 学術的文章を書(7)
1)長文レポートの構成法
 基礎的構成法〈序論・本論・結論〉/本論部分の構成の〈型〉
2)どのようにして「問い」を立てるか
 感情という資源の活用/知性の活用
 演習―問いを立てるためのエクササイズ
11 学術的文章を書く(8)
1)長文レポートの成稿工程解説と実践①
 演習―〈マッピング1〉作成⇒問いを確定する
 *情報収集ワークシート持参
12 学術的文章を書く(9)
1)長文レポートの成稿工程解説と実践②
〈マッピング1〉から 〈マッピング2〉作成
〈マッピング2〉からアウトライン(文章構成)作成
13 学術的文章を書く(10)
1)レポートにおける「事実」と「意見」の考え方
 演習―〈「事実」と「意見」〉の練習問題
2)読解での活かし方/ライティングでの活かし方
3)展開法
 時系列的展開法/原因・結果的展開法
 演習―結論の導き方
14 発表する―プレゼンテーションの技法
1)プレゼンテーションとは何か
2)発表用原稿の書き方
3)配付資料の作成法
4)意見を効果的に伝えるための方法
 適切な間の取り方/姿勢/目線の移動等
5)傾聴法
15 まとめ
授業は以上のような3部構成とする。このほか提出課題として、レポート、ワークシートの作成などを含む。

授業方法

講義が中心である。また、授業の内容に即してグループでのピア活動やグループ発表も取り入れる。

成績評価の方法

出席状況、授業態度、提出課題、「情報を調べる」のポストテスト、レポートによる総合評価。

教科書

プリントを配付する。

参考文献

西田みどり〈型〉で書く文章論第1版、知玄舎2012年、ISBN:9784434162480
西田みどり文章表現のためのワークブック知玄舎2009年、ISBN:9784434131110
西田みどり脳トレ文章講座第1版、知玄舎2007年、ISBN:9784434109829

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

・「アカデミック・スキルズ(個別指導重視型)」との重複履修は認めない。また「個別指導重視型」の履修が抽選になった場合、抽選にもれた学生はこの授業(講義型)を履修できるが、優先的に本科目の履修権を得ることはない。
・授業内容は15回を目安に割り振ったものである。授業の進捗状況などにより順番を入れ替えることがある。授業内容を知るうえでの目安とすること。