経済学特殊講義(金融危機と経済政策)

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
村瀬 英彰 教授 2 2~4 第1学期 2

授業の目的・内容

金融理論を体系的に学習し現実の経済で発生する様々な金融現象について発生メカニズムにまでさかのぼった深い理解を得ることを目的とする。とくに、アジア通貨危機、ロシア危機・LTCM破綻、サブプライム・モーゲージ問題、ヨーロッパ債務危機など多発する金融危機の発生原因と危機に対処する経済政策のあり方を検討する。そして、今後も頻発するであろう金融に端を発するショックに対して自らの資産をどのように防衛したらよいかなど、現実の資産運用戦略立案への示唆も得る。

授業計画

金融取引の役割
金融取引を阻害する非対称情報問題
金融取引を阻害する不完備契約問題
リスク分担・情報共有・契約履行・流動性創出
金融システムの役割
証券化とファンドの仕組み
資産運用における戦略的代替性と戦略的補完性
銀行取付(固定価格の下での危機発生)
裁定の限界(伸縮価格の下での危機発生)
10 流動性問題と構造問題
11 金融危機と経済政策:流動性問題への対処
12 金融危機と経済政策:構造問題への対処
13 金融危機と政治経済学
14 まとめ
15 自主研究

授業方法

授業は講義形式で行う。

成績評価の方法

レポート提出
提出レポートは「授業の理解度」を主に評価する。

教科書

村瀬英彰シリーズ・新エコノミクス 金融論日本評論社2006年、ISBN:9784535041172