● 経営戦略

企業にとって成長や利益の獲得は最も重要な経営目標です。こうした経営目標を達成していくために、企業には綿密な戦略の立案と実行が求められます。自社を取り巻く経営環境や自社の資源・能力を分析し、自社の事業の範囲をどのように定めるか、その下で新製品・サービスの開発や新規事業の開発、市場の開拓・拡大をどのように行っていくか、そのためにどんな資源をどのように活用していくのか、さらにライバル企業との競争にどう対応すべきかなど、企業の経営者・管理者が考えなければならない問題は数多くあります。
この講義では、このような企業の成長と利益の獲得に向けた経営戦略上の課題と対応を、できるだけ具体的な事例を交えながら解説していきます。

１	ガイダンス
２	経営戦略の概念と体系
３	外部環境分析
４	内部資源・能力分析
５	外部環境と内部資源・能力の包括的分析
６	企業ドメインと事業ドメイン
７	成長戦略の類型
８	市場浸透戦略
９	製品ライフサイクル別の戦略
10	新製品・サービス開発の戦略
11	市場開発の戦略
12	多角化戦略と垂直統合戦略
13	相補効果と相乗効果
14	PPM分析
15	第１学期のまとめ
16	競争戦略の考え方
17	ポジショニング戦略と資源ベース戦略
18	三つの基本戦略（コスト・リーダーシップ、差別化、集中）
19	市場地位別の戦略
20	競争戦略と模倣困難性
21	ゲーム論的戦略と学習プロセス戦略
22	ビジネスモデル戦略
23	メーカーのサービス化
24	標準化戦略とデファクト・スタンダード
25	戦略提携とM&A
26	グローバル戦略の基本
27	新興国での事業戦略
28	戦略的思考とは何か
29	総括
30	予備日

第１学期は、戦略立案の基礎となる外部環境や自社資源・能力の分析、事業範囲の決定、および企業成長のための基本戦略等について解説します。第２学期は、競争戦略と企業の利益に焦点を当て、さらにビジネスモデル戦略やグローバル戦略等、より発展的な内容について解説します。なお、講義内容及びスケジュールは、進捗等により変更の可能性があります。

講義は、基本的に大教室で行われますが、できるだけ学生に質問を投げかけ、それについて考えてもらうという形で、双方向のやり取りを大切にしたいと思っています。また、必要に応じて、関連するビデオの視聴や、企業の経営企画部門の管理者等をゲストとして招き、経営戦略の現実的課題の理解を図りたいと思います。

第2学期 （学年末試験） ：試験を実施する

出席確認の代わりとして、小テストを実施することがあります。

教科書は特に指定しません

淺羽茂、牛島辰男『経営戦略をつかむ』第1版、有斐閣、2010年
網倉久永、新宅純二郎『経営戦略入門』第1版、日本経済新聞社、2011年