日本史特殊講義
日本中世の武家政権と宗教

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
近藤 祐介 講師 4 2~4 通年 5

授業の目的・内容

日本中世という時代は宗教(仏神)が政治・思想・文化など社会全体に大きな影響を及ぼしていた。こうした中世社会に成立した武家政権(鎌倉幕府・室町幕府)は宗教に対してどのように関わったのであろうか。
本講義では「武家の帰依」「武士の気風」といった抽象的な説明ではなく、武家政権の宗教政策・宗教統制という観点から中世社会における権力と宗教の問題を具体的に考えてみたい。

授業計画

イントロダクション
中世社会における宗教-仏教を中心に-
中世史研究と寺院史
顕密仏教と権門体制論
中世の寺院社会
武家政権の宗教政策を見る視点
顕密仏教の中世化
鎌倉幕府と寺社勢力
鎌倉幕府の顕密仏教政策
10 仏教改革運動と禅律僧の登場
11 禅律僧の活動と鎌倉幕府
12 鎌倉幕府の宗教政策と禅律仏教
13 鎌倉末の宗教体制
14 第1学期授業の総括
15 予備日
16 武家祈禱研究の現在―宗教政策の観点から―
17 中世寺院と門跡
18 南北朝の内乱と宗教者たち
19 初期室町幕府の宗教政策
20 室町幕府と禅宗―禅顕密併置論をめぐって―
21 「室町殿」義満の顕密寺院政策―今谷明『室町の王権』をめぐって―
22 足利義満による武家祈禱体制の転換
23 北山殿大法に見る足利義満の政策
24 足利義持政権と宗教
25 足利義教政権と宗教
26 東国の宗教秩序
27 鎌倉府の宗教政策
28 応仁・文明の乱前後の宗教秩序
29 戦国時代の宗教勢力―新たな時代の萌芽―
30 第2学期授業の総括

授業方法

プリントなどを配布しながら、講義形式で行います。

成績評価の方法

第1学期 (学期末試験) :試験を実施する
第2学期 (学年末試験) :試験を実施する

参考文献

必要に応じて授業中に指示します。