生物物理学2
-生物物理学の最先端に触れる-

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
杉田 有治 講師
宗行 英朗 講師
矢島 潤一郎 講師
2 3~4 集中(第1学期)    

授業の目的・内容

生命現象は、そこに関わっている部品である蛋白質および核酸の複雑かつ精緻な集積としての表現である。生物学と物理学の両分野において、個々の部品の役割を整理し、その構造と機能について明らかにしようとするアプローチは絶え間なく続けられてきた。本講義は、自身の研究室を運営する3人の若手研究者が、それぞれの専門とする研究対象「膜蛋白質・ATP合成酵素・分子モーター」について、詳細(かつマニアック)に徹底的に解説するオムニバス形式で進めていく。これまでの研究の歴史、最新の成果、そしてそれらの理解に必要な物理や生化学の手法・分子動力学計算の基礎など、「多様な視点からいかに1つの研究対象が深く掘り下げられるか」という研究の現場の姿を、楽しんでもらえると思う。

授業計画

細胞の機能を支える分子モーター
分子モーターの種類と役割
1個の分子モーターの動きをとらえる
新しい技術の応用
運動を通じてモーターの仕組みの何が分かるのか?
膜タンパク質の構造と機能
分子動力学計算の基礎(1)
分子動力学計算の基礎(2)
膜輸送タンパク質の構造と機能(1)
10 膜輸送タンパク質の構造と機能(2)
11 ATP合成酵素の基礎
12 酵素化学反応の一般論
13 ATP合成酵素における反応スキーム
14 F1-ATPaseにおける回転とエネルギー論的考察
15 情報とマックスウェルの悪魔

成績評価の方法

レボート

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

学部生は、生物物理学1を併せて聴講することが望ましい。