組織行動論特殊研究

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
竹内 倫和 教授 4 D/M 通年 3

授業の目的・内容

本講義では、組織(企業)で働く従業員の態度や行動のメカニズムについて、心理学的視点をもとに理解することを目的としています。組織行動論は、行動科学(behavioral science)や産業・組織心理学(industrial and organizational psychology)の知見を踏まえ、学問的には体系化が試みられてきていますが、欧米の経営系の大学院を中心に、必須の科目としてその重要性が指摘されています。また、近接する領域として人的資源管理論が挙げられ、組織行動論の知見をもとに、企業の人材マネジメントを考えることも重要です。本講義では、国内外の文献や研究を用い、組織行動論の重要なトピック及び概念について検討していきます。

授業計画

イントロダクション:本講義の進め方、方針
組織行動論の歴史
パーソナリティ(1):パーソナリティ理論
パーソナリティ(2):個人-環境適合理論
モチベーション(1):内容理論
モチベーション(2):過程理論
組織社会化(1):予期的社会化
組織社会化(2):組織内社会化
組織コミットメント(1):組織コミットメント概念
10 組織コミットメント(2):組織コミットメントの規定・結果変数
11 組織コミットメント(3):ワーク・コミットメント
12 組織コミュニケーション
13 経営組織と集団行動
14 リーダーシップ(1):特性・行動理論
15 リーダーシップ(2):コンティンジェンシー理論・まとめ
16 リーダーシップ(3):上司-部下間交換関係(LMX)理論
17 組織文化
18 人的資源管理政策・施策:組織行動論の視点から
19 キャリア発達論(1):キャリア発達理論
20 キャリア発達論(2):バウンダリーレス・キャリア概念
21 組織ストレス(1):ストレス理論
22 組織ストレス(2):コーピング方略
23 組織ストレス(3):組織サポート施策
24 仕事と家庭生活(1):ワーク・ファミリー・コンフリクト
25 仕事と家庭生活(2):組織のファミリー・フレンドリー施策
26 人事アセスメント(1):人事アセスメントと採用選考
27 人事アセスメント(2):人事考課と教育研修
28 人事アセスメント(3):アセスメントの信頼性と妥当性
29 意思決定論
30 講義のまとめ

授業方法

演習形式(学生による発表と講義)

成績評価の方法

毎回の発表内容に基づく評価

教科書

若林満監修 松原敏浩・渡辺直登・城戸康彰編経営組織心理学ナカニシヤ出版2008
適宜、関連する研究(論文)を提示します。

参考文献

Stephen P. Robbins & Timothy A. Judge., Essentials of Organizational Behavior, Global Edition of 10th revised Edition, Pearson Education, 2009
外島裕・田中堅一郎増補改訂版 産業・組織心理学エッセンシャルズ増補改訂版、2004

履修上の注意

履修者数制限あり。
第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

組織行動論に関する研究を理解するためには、統計学の知識がとても必要になります。したがって、履修にあたり、統計学の知識について理解している(あるいは、理解しようという意欲が高い)ことが望ましい。