※思想史演習
  --人権・平和・民主主義--

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
青井 未帆 教授 4 D/M 通年 2

現代日本の困難な政治・経済・社会情勢のもとで、私たちの生命と自由と尊厳は日々脅かされつつある。昨年の衆議院総選挙で自民党が大勝したが、2013年の参議院選挙の結果次第では、いよいよ本格的な暴政が始まるかもしれない。今後、原発再稼働が進み、消費税増税が行われ、「景気対策」と福祉切り捨てが進んで経済格差が拡大し、やがて自民党の構想している憲法「改正」が実現し国防軍が設けられそこに若者や低所得者層が吸収され、さらに日本が集団的自衛権によって参戦することにでもなれば、そのときには、日本国憲法の3原則、つまり国民主権、平和主義、基本的人権の尊重という3原則は、投げ捨てられたことになろう。
さて、もし現代日本がこのような危機的な状況にあるとすれば、私たちは今こそ自分自身のために人権と平和と民主主義の価値を再確認し、将来に向けて、より一層「不断の努力」を積み重ねていくべきではないだろうか。この演習では、そのような問題意識に立って、近現代の人権・平和・民主主義の思想を学びなおす。そうして将来に向けて、知的エネルギーと道徳的エネルギーを蓄えることにしたい。
人権・平和・民主主義の思想といっても、多くの思想を含みうる。今年度は、英語圏および日本の近現代の思想の中から、人権と平和と民主主義という三つのテーマのそれぞれにかかわるさまざまな思想を取りあげる。私もいくつかの提案をし、それぞれのテーマに関して発表をするが、主役は参加者の皆さんである。皆さんには、ぜひ自分が関心のある思想を取り上げて積極的に発表してもらいたい。そして皆で活発な議論を行うことにしたい。

ゼミの基本方針とテーマの説明、役割分担、スケジュール
ウォーミングアップ:人権・平和・民主主義を考え直すための準備作業
テーマ1:人権の思想
同上
10 テーマ2:平和の思想
11 同上
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14 夏休みの課題の提示
15 自主研究
16 テーマ2の続き:平和の思想
17 同上
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20 テーマ3:民主主義の思想
21 同上
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27 討論:人権・平和・民主主義
28 同上
29 学年末課題の提示
30 自主研究

主として、発表と討論を重視する演習である。読むべきテクストは、随時私から、あるいは発表者から提案される。思想史上の古典や現代の理論書や評論だけでなく、新聞、週刊誌、テレビ、映画、演劇、音楽など、あらゆるものから素材を集めて発表してよい。

平常点(出席、学習態度、発表、討論への参加)と学年末論文を総合して成績評価を行う。