※心理学特殊研究6
行動の脳神経科学研究

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
近藤 保彦 講師 2 M 第1学期 5

授業の目的・内容

私たちの「心」は目に見ることができませんが、「心」が少なからず行動に反映されていることは心理学の最も基本的なテーゼでしょう。そして行動が脳によって調節されていることは、多くの人が認めるところです。脳の研究がごく初期から行動と関連付けられ、そして現在の最先端の研究に至ってもいまだ行動が大事な研究手段となっていることからも、科学者たちが「心」に強い関心を抱いている証拠といえます。この授業では、最近の脳研究のテーマや研究成果に触れ、ヒトの行動の生物学的な基盤について考えてみることします。

授業計画

イントロダクション・脳の発生と基本的構造
神経細胞と細胞間コミュニケーション
ホルモンと細胞間コミュニケーション
脳の性差と性決定Ⅰ(性決定遺伝子とホルモン)
脳の性差と性決定Ⅱ(性ホルモンの形成作用)
雄性行動の神経調節メカニズム
雌性行動の神経調節メカニズム
嗅覚系の生理学的基礎
なわばりと攻撃行動
10 フェロモンによるコミュニケーション
11 性指向性(sexual orientation)
12 つがい形成(社会的絆の生物学的基礎)
13 母性行動の生物学
14 行動が脳を変える
15 授業の総括、まとめ
授業中にプリントを配りますが、プリントに書き込むだけでなく、必ずノートを用意してください。

授業方法

できるだけ教員と学生が相互作用できるような小人数の授業を想定しています。したがって、学生にも積極的な授業への参加が期待されていると考えてください。就活などで出席が制限される方は遠慮してください。

成績評価の方法

第1学期 (学期末試験) :試験を実施する

教科書

近藤保彦ほか脳とホルモンの行動学-行動の神経内分泌学への招待西村書店2010年、ISBN:9784890133963

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

生物学の基礎知識は必須条件ではありませんが、生物学的思考は求められます。