アーカイブズ・マネジメント論演習Ⅱ
情報処理論

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
入澤 寿美 教授 4 D/M 通年 6

授業の目的・内容

アーカイブズを学ぶ上で、インターネットをはじめとするICT(Information and Communication Technology)の基本的技術の理解は必要不可欠である。いわゆる情報リテラシーの講座ではユーザー側の視点でしか学ぶ機会が無いが、本講座では設計者・管理者側の視点で理解を図る。
授業は、実習と講義を適時組み合わせて行う。各自で作業することが不可能な部分においても、本学で実際に使用されているものを例に、生の情報を紹介する。

授業計画

本学のシステム概要:ネットワーク環境、ディレクトリ構造、学内所有のWebサービス
インターネットの基本的仕組み1:歴史からTCP/IP、パケット通信、IPアドレス、ルーティングなど
インターネットの基本的仕組み2:TCP/IPの各層の役割、計算機とアプリケーション作成の基本的考え方
インターネットの各種サービス1:クライアント・サーバ方式。メール、FTP(実習をおこなう)
インターネットの各種サービス2:Webサーバの仕組み、Webページを表示するしくみ、HTTPプロトコル
文字コードと文字化け:ICTの発展に伴う文字コード体系の推移(マルチバイト化)。エンコード・ディコード
各種データの圧縮技術:一般データ、画像、映像、音声
マークアップ言語1:HTMLとXHTML文書。SGML、XML、スキーマ
マークアップ言語2:HTML文書作成実習1(基本的なタグを使用)
10 マークアップ言語3:HTML文書作成実習2(アーカイブズデータを表現する)、ISAD(G)
11 マークアップ言語4:整形式XML、DTD(スキーマ)、妥当なXML
12 マークアップ言語5:簡単な表形式データベースをXMLで記述実習
13 マークアップ言語6:XML文書をHTML文書へ変換(XSL:XMLスタイルシート)実習
14 第1学期のまとめ
15 予備日
16 Webサイト構築の基本1(ディジタルアーカイブズを念頭に):プランニングとワークフロー
17 Webサイト構築の基本2(ディジタルアーカイブズを念頭に):サーバ(Web,DataBase)の選択(データ移行)ユーザビリティ、アクセシビリティ
18 データベース入門1(リレーショナルデータベース)
19 データベース入門2(XMLデータベース)
20 Webプログラムと情報検索1
21 Webプログラムと情報検索2
22 ISAD(G)、ISAARとEAD、EAC:一般データ保存とデジタルルデータ
23 アーカイブズ用Webサイトの実例(利用者として):フリーソフトICA-ATOMの紹介(設計思想とインストール法等)と使用体験(利用者として)実習
24 アーカイブズ用Webサイトの実例(管理者として):フリーソフトICA-ATOMの使用体験(管理者およびデータ作成者として)実習
25 デジタルアーカイブズ・システム仕様書例:国立公文書館が出した仕様書とICA-ATOMの仕様を比較検討1
26 デジタルアーカイブズ・システム仕様書例:国立公文書館が出した仕様書とICA-ATOMの仕様を比較検討2
27 インターネットとセキュリティー1
28 インターネットとセキュリティー2
29 第2学期のまとめ
30 予備日

授業方法

講義と実習を組み合わせて行う。

成績評価の方法

出席状況とレポートによる

参考文献

各話題に対する参考文献は授業時に紹介または配布する。

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。