日本美術史B
日本美術に親しむ―

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
第1学期  三戸 信惠 講師
第2学期  藤澤 紫 講師
4 通年 5

授業の目的・内容

日本美術と文化の特質を、パワーポイントやDVDなどのビジュアル機器や各種資料を活用し、視覚的、体験的に学びます。最新の展覧会情報などを紹介するので、積極的に作品に触れる機会を持ちましょう。1年の授業を終えた時に、受講生各自が日本美術の大きな流れをとらえ、その美意識を理解することを目指します。
第1学期は日本美術の基本から中世を中心とした作品研究を、第2学期は桃山から近現代にかけて、多彩な作品を扱う予定です。またジャポニスムなどに象徴される日本文化の海外受容や、アニメーションや漫画の源流などについても学びます。

授業計画

1 はじめに―日本美術の面白さ―
2 「日本美術史」の基礎講座―作品と向き合うときの豆知識―
3 縄文時代―土器と土偶、考古遺物からアートへ―
4 弥生時代―文物が語る大陸との交流―
5 古墳時代―埴輪と装飾古墳にみる権力と造形―
6 飛鳥・奈良時代―仏教美術と時代様式―
7 奈良時代―国際色豊かなコレクション、正倉院宝物―
8 平安時代 (1)―密教美術と浄土教美術―
9 平安時代 (2)―貴族の美意識、「和」のかたち―
10 平安・鎌倉時代―メディアとしての絵巻―
11 鎌倉時代―人を描く、神仏を表す―
12 室町時代―水墨画の展開と東山御物―
13 蒔絵と屏風―海外で愛された日本美術―
14 第1学期のまとめ
15 予備日
16 トピックス1 遊べる日本美術史―匠の技と機能美―
17 安土桃山時代の美術 絵画と建築―永徳と等伯―
18 安土桃山時代の美術 風神雷神図の継承―宗達と光琳・乾山―
19 安土桃山時代の美術 都市景観と物語―又兵衛と洛中洛外図―
20 江戸時代の美術 浮世絵と恋―師宣と春信―
21 トピックス2 メディアと出版―蔦屋(TUTAYA)の戦略―
22 江戸時代の美術 名所絵と花鳥画―北斎・広重そしてゴッホ―
23 江戸時代の美術 京都画壇の美と奇―応挙と蕭白―
24 江戸時代の美術 写生と幻想―若冲と動植綵絵―
25 江戸時代の美術 江戸琳派と粋―抱一と其一―
26 明治時代の美術 近代化と国際交流―日本画・洋画・ジャポニスム―
27 大正時代の美術 クラシックとモダン―上村松園と女流画家―
28 昭和時代の美術 日本東洋美術の現在―アニメ・コミックスと在外コレクション―
29 第2学期のまとめ 幸せな美術―染織と吉祥模様―
30 予備日

授業方法

パワーポイント、DVD等のビジュアル機器を活用し、たくさんの画像を投影しながら講義形式で進めます。また毎時間、講義内容に関するプリントを配布します。

成績評価の方法

第1学期(学期末試験):35%
第2学期(学年末試験):35%
平常点(出席、クラス参加、グループ作業の成果等):30%
第1学期の試験および第2学期の筆記試験(記述問題と、あらかじめテーマを提示した論述問題を併用)と、授業時のコメントペーパーを合わせ、総合的に評価します。

教科書

特に指定しません。

参考文献

『日本美術全集』、講談社1990-1993
辻惟雄編『日本美術史(増補新装カラー版)』、美術出版社2003
日高薫『日本美術のことば案内』、講談社2003
辻惟雄『日本美術の歴史』、東京大学出版会2005
藤澤紫『遊べる浮世絵 体験版江戸文化入門』、東京書籍2008
辻惟雄・泉武夫・山下裕二・板倉聖哲編『日本美術全集』、小学館、2012年~
このほか適宜授業寺に紹介します。